- 2009年2月20日 11:06
- News
ワルファリンの投与量を決めるにあたっては INR を用いるのが一般的だが、その臨床データを遺伝的多様性がある遺伝データから予測したら、バッチ・グーったよ!!って報告だ。
結論にも書いてあるが『適切な初回投与量を推定するために薬理遺伝学的アルゴリズムを用いることで、臨床アルゴリズムや固定用量を用いるよりも、必要とされる安定用量に有意に近い推奨用量を推定することができる』ということだ。
逆に言えば、適切な初回投与量を決めた後は、経過観察での微調整で差はない・・・。
というわけで、"適切な初回投与量を推定するため"の方法として、非常に有用な手段になりうると思われる。初回は行き当たりばったり(現場の人達にとっては不適切な表現かもしれない。ゴメン)でやらなきゃならなかったんだから、すげぇ進歩じゃない?!
そんでもって、ワルファリンの効果(反応)に対する遺伝的な多様性は、疾患発症の個人差にも繋がっていると思うんだけど・・・・。つまり、血液凝固系の疾患を発症する前に、その遺伝的な多様性を調べておけば、誰が発症するのかわかる・・・・・・・。
でも、こりゃ、別な問題も孕んでるからなぁ。。。。
Estimation of the Warfarin Dose with Clinical and Pharmacogenetic Data
The International Warfarin Pharmacogenetics Consortium
背 景
患者の遺伝的多様性は、経口抗凝固療法の開始時に投与すべきワルファリン量を決定する際に重要な役割を果たしているが、遺伝情報を用いた実際的な方法について、多様かつ大規模な集団を対象とした評価はなされていない。われわれは、広範な集団ベースの臨床データと遺伝データの両方に基づいた、適切なワルファリン投与量を推定するためのアルゴリズムを作成し、適用した。
方 法
患者 4,043 例の臨床データと遺伝データを用いて、臨床変数のみに基づく投与量アルゴリズムと、臨床変数に遺伝情報を加えたアルゴリズムを作成した。1,009 例から成る検証コホートで、推定されたワルファリン投与量が実際の安定用量の 20%以内である患者の割合を算出し、各アルゴリズムの潜在的な臨床的価値を評価した。臨床的に関連のあるその他の指標も評価した。
結 果
検証コホートにおいて、薬理遺伝学的アルゴリズムは、臨床アルゴリズムに比べて、目標国際標準比(INR)を達成するためにワルファリン 21 mg/週以下の投与を要した患者、および 49 mg/週以上の投与を要した患者を正確に同定した割合が高かった(21 mg/週以下を要した患者について 49.4% 対 33.3%、P<0.001;49 mg/週以上を要した患者について 24.8% 対 7.2%、P<0.001)。
結 論
ワルファリンの適切な初回投与量を推定するために薬理遺伝学的アルゴリズムを用いることで、臨床アルゴリズムや固定用量を用いるよりも、必要とされる安定用量に有意に近い推奨用量を推定することができる。治療的抗凝固療法にワルファリン 21 mg/週以下、または 49 mg/週以上の投与を要した患者の 46.2%で、もっとも高い有益性が認められた。
(N Engl J Med 2009; 360 : 753 - 64 : Original Article)
(C)2009 Massachusetts Medical Society.
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