- 2009年10月30日 09:24
- News
予防的抗菌薬投与の必然性に"お墨付き"が欲しいってワケなんだろうけど、その為の試験の結果に対する考察が、、、『治療効果はサブグループ全体で一貫していたが、大きなものではなかった』とは、いかにすればよいのか??
現場の医師たちは、このような結果をどのように臨床的に解釈するのだろう??
当たり前だが、薬剤師の私は真っ先に、この抗菌薬による"有害反応"の発生率と症状のデータが欲しい。これは医師も同様だろう。
その他には、『投与する』、『しない』にどのようなインセンティブが働くのだろうか??
Antibiotic Prophylaxis and Recurrent Urinary Tract Infection in Children
J.C. Craig and others
背 景
小児の尿路感染症を予防する目的で抗菌薬投与が広く行われているが、その有効性に関して十分な検出力を有するプラセボ対照試験は行われていない。オーストラリアの 4 施設によるこの研究では、低用量の経口抗菌薬を持続的に投与することによって、再発の可能性がある小児の尿路感染症を予防できるかどうかを検討した。
方 法
細菌学的に確定された尿路感染症に 1 回以上感染したことがある 18 歳未満児を、トリメトプリム・スルファメトキサゾール懸濁液(トリメトプリム 2 mg/kg 体重+スルファメトキサゾール 10 mg/kg 体重)を連日、12 ヵ月間投与する群とプラセボを投与する群に無作為に割り付けた。主要転帰は、細菌学的に確定された症候性の尿路感染症とした。イベント発生までの時間のデータを用いて、intention-to-treat 解析を行った。
結 果
1998 年 12 月~2007 年 3 月に 576 例(計画では 780 例)の児を無作為化した。登録時の年齢の中央値は 14 ヵ月であった。患児の 64%は女児で、42%が既知の膀胱尿管逆流を有し(うち 53%はグレード III 以上)、71%は尿路感染症の初回診断後に登録された。試験期間中、尿路感染症が発現したのは、トリメトプリム・スルファメトキサゾール群(抗菌薬群)では 288 例中 36 例(13%)、プラセボ群では 288 例中 55 例(19%)であった(抗菌薬群のハザード比 0.61、95%信頼区間 0.40~0.93、log-rank 検定による P=0.02)。抗菌薬群における尿路感染症の絶対リスク減少(6 パーセントポイント)は、サブグループ全体で一貫しているようであった(いずれのサブグループの相互作用も P≧0.20)。
結 論
低用量トリメトプリム・スルファメトキサゾールの長期投与は、再発の可能性がある小児において尿路感染症の発生数の減少と関連していた。治療効果はサブグループ全体で一貫していたが、大きなものではなかった。(Australian New Zealand Clinical Trials Registry 番号:ACTRN12608000470392)
(N Engl J Med 2009; 361 : 1748 - 59.)
(C)2009 Massachusetts Medical Society.
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