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血糖厳格管理群の死亡率上昇の原因は重症低血糖ではない

  • Posted by: Mitsuyuki Ohno
  • 2010年2月 9日 09:16
  • News

これって、どういう意味で「原因はわかんない」って言ってるんだろう??

答えは、《個人差》以外のなにものでもないじゃん!?

「原因はわかんない」っていうのが、《個人差》はわかってるけど、どの遺伝子の SNP が原因なのかがわかんないっていてるのかな??

最適な血糖値に個人差があり、いわゆる正常値(平均値±2SD )の高めがベストの人まで、厳格な血糖管理(血糖値を下げる)をしたら、悪いのは、誰にでもわかりそうなもんじゃないの??

先日も、γ-GTP や尿酸値の個人差 SNPs が見つかったってニュースになってたけど、それと同じじゃないの??

その人にとっては、血糖値が高い状態に合わせて、生命を維持するその他の"酵素群"が設定されているんだから、バランスを失わせれば、、、、、、、って、ねぇ?

まぁ、現在の正化学検査の値だけで、その人のベストの状態、その人の正常値がわかるわけじゃないから、いきおい、十把一絡げで、血糖値を下げる治療をしちゃうんだろうけど・・・・。それは、現代の医学の限界だから、誰にも罪は無いんだけど。

ACCORD試験のデータの分析結果

 ACCORD試験(関連記事はこちら)において、血糖厳格管理群に割り付けられた2型糖尿病患者の死亡率が標準管理群に比べて高くなった理由は、いまだ明らかになっていない。米Wake Forest大学のMichael E Miller氏らは、厳格管理は低血糖リスクを高めることから、重症低血糖に起因する死亡が増えたのではないかと仮定して、ACCORD試験のデータを分析した。だが、得られた結果はこの仮説を否定するものだった。論文は、BMJ誌2010年1月16日号に掲載された。

 ACCORD試験では、厳格管理群の年間死亡率が1.42%、標準管理群は1.14%(ハザード比1.22、95%信頼区間1.01-1.46、p=0.04)という結果を受けて、平均追跡期間3.5年の時点で厳格管理群に対する治療が中止されている。死亡率上昇の原因については様々な仮説が提示されており、その1つが重症低血糖だった。厳格管理群では低血糖が発生しやすいこと、低血糖イベントは死亡を引き起こし得ることがこの仮説の根拠になっていた。

 だが、実際には、2型糖尿病患者の重症低血糖と死亡の関係を調べた研究はほとんどなかった。著者らは、ACCORD試験のデータは低血糖と死亡の関係を分析する格好の機会を提供すると考え、以下の3つの疑問に対する回答を得るべく、後ろ向きの疫学分析を実施した:(1)1回以上重症の低血糖イベントを経験した患者の死亡リスクは、そうでない患者より高いか、(2)厳格管理群と標準管理群で重症低血糖イベント経験者の死亡リスクに差があるか、(3)重症低血糖イベントによる死亡リスクの差が厳格管理群の死亡率上昇を説明できるか。

 この試験は、米国とカナダの77カ所の医療機関で行われた。2型糖尿病でHbA1cが7.5%以上、年齢40~79歳で心血管疾患の患者、もしくはアテローム性動脈硬化、アルブミン尿症、左室肥大、または少なくとも2つ以上の心血管危険因子を保有(脂質異常症、高血圧、現在の喫煙、肥満)のいずれかが当てはまる55~79歳の患者、計1万251人(平均年齢62.2歳)を登録。厳格管理群(5128人)のHbA1c目標域は6.0%未満に、標準管理群(5123人)は7.0~7.9%に設定された。使用する血糖降下薬は指定せず、複数の薬剤の処方を可能とし、主治医が患者の反応を見ながら調整した。

 今回、重症低血糖の定義として、医療を必要とする症候性の重症低血糖イベント(HMA:血糖値が50mg/dL未満で、糖質の経口摂取、ブドウ糖静注、グルカゴンの皮下注射または筋肉注射で速やかに回復)と、何らかの手助けが必要な症候性重症低血糖イベント(HA:血糖値が50mg/dL未満で、医療を利用また周囲の人による糖質投与を受けて回復)の2通りを用いた。

 今回の主要アウトカム評価指標は、症候性の重症低血糖と全死因死亡に設定した。

 登録された1万251人のうち、追跡期間中の低血糖に関する記録があった1万194人を分析対象とした。うち死亡は451人だった。

 HA経験者は厳格管理群の15.9%、標準管理群の5.0%。HMAはそれぞれ10.3%と3.4%で、いずれも厳格管理群に多かった。

 451人の死者のうち、377人はHA歴なし、400人はHMA歴なしだった。

 重症低血糖イベントを経験した患者の死亡率は、そうでない患者より高かった。最も高かったのは3回以上イベントを経験していたグループだった。

 厳格管理群の未調整年間死亡率は、HAを1回以上経験していた患者グループでは2.8%(1924人-年で死亡は53件発生)、イベントなしのグループでは1.2%(1万6315人-年で201件発生)だった。調整ハザード比を求めたところ、1.41(1.03-1.93)となり、低血糖イベントがあったグループの死亡率は有意に高いことが明らかになった。

 標準管理群においても同様の結果が見られた。それぞれ3.7%(564人-年で死亡は21件)と1.0%(1万7297人-年で176件)で、調整ハザード比は2.30(1.46-3.65)。

 同様に、厳格管理群でHMAを1回以上経験した患者の年間死亡率は2.8%(1208人-年で34件)、イベントなしの患者では1.3%(1万7031人-年の追跡で220件)、調整ハザード比は1.28(0.88-1.85)。標準管理群ではそれぞれ4.9%(345人-年で17件)と1.0%(1万7516人-年で180件)、調整ハザード比は2.87(1.73-4.76)だった。

 割り付け群間で、HMAを経験していない患者の死亡率を比較すると、ACCORD試験全体の結果と同様に、厳格管理群で有意に高かった(1.3%と1.0%でハザード比1.25、1.03-1.52)。しかし、HMA歴のある患者について比較すると、厳格管理群の死亡リスクが有意に低いことが明らかになった(2.8%と4.9%で調整ハザード比は0.55、0.31-0.99)。

 HAについても同様の傾向が見られたが、結果は有意にならなかった。HA歴あり群の調整ハザード比は0.74(0.45-1.23)。

 451件の全死因死亡のうち、低血糖による死亡の確定例と判定されたのは厳格管理群の1人のみだった。可能性例は38例、疑い例は3件で、残りは低血糖との関係は考えにくいと判断された。

 どちらのグループにおいても、症状性の重症低血糖イベントを経験した患者の死亡リスクは、そうでない患者に比べて有意に高かった。しかし、重症低血糖歴のある患者の死亡リスクを比較すると、標準治療群より厳格管理群で低かった。得られた結果は、試験中止の原因となった厳格管理群における死亡率上昇に、症候性重症低血糖は関係していないことを示した。

 原題は「The effects of baseline characteristics, glycaemia treatment approach, and glycated haemoglobin concentration on the risk of severe hypoglycaemia: post hoc epidemiological analysis of the ACCORD study」、概要は、こちらで閲覧できる。

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