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何故、上巻で話は終わったのか?

20080108_misunderstanding.jpg過日、WebMaster's impressions に宮部みゆきの『RPG』ネタでエントリーしたのだが、上巻で話が終わってしまって、『なんだこりゃ?』って思って、本のカバーを外してタイトルを見直してみると、“上巻・下巻”なんて言葉は見当たらない?!って事件?があった。

『えっ!!どういうことだぁ??』って思ってたら、昨日、謎が解けた。

何の事はない、私は桐野夏生の『OUT』を読んでいる気になっていたのだ。本棚にある『OUT』の上巻・下巻を見て納得した。『OUT』の上巻を手に取ったつもりで、その隣にあった『RPG』を取ってしまい、良く確かめもせず皮製のカバーをかけてしまって読み始め、登場人物の性格描写に違和感を感じエントリーするにあたり、『タイトル何だったっけ?』って事で見開きで確認して、、、『RPG?ん、そうだったかな??』って、さして気にもしなかったので、『RPG』の上巻を読んでいる・・・なんて間抜けな事を書いてしまったのだった。

というわけで、今朝から『OUT』を読み始めている。

『RPG』はネタばれになると全く面白くないから、これから読む人の為に何も書かないで置くけど、解説を読んで、なるほどと思ったことを書いてみたい。

この『RPG』は清水何某(苗字も違うかも!こんな作家知らないから)って人が解説を書いてるんだけど、それを書くに当っての宮部みゆき氏とのやり取りの裏話が面白かった。宮部みゆき氏は『司馬遼太郎風に書いてね!』ってお願いしていたのだそうだ。

解説を読み始めて、『なんか、難しそうに大袈裟な表現で枝葉末葉まで丁寧に書く人だなぁ』って感じていたから、この種明かしに『なるほどぉ!!』とニヤリとしてしまったのだ。

清水何某って人は、いろんな作家の作風のパスティーシュが得意な人なんだそうだ。それで、宮部氏は『司馬遼太郎風に書いてね!』って事になったんだと。『なんか、歴史上の偉人になった気分になれるから』と。


私は、ただの一度も司馬遼太郎氏の作品を読んだ事が無い。中学生の頃、毎日新聞の連載で『翔ぶが如く』(だったかな?)をを眺めた事はあったけど、難しそうな文体と、全く興味の無かった歴史物ゆえ、チャンスはあったけど読むことは無かったのだ。

結局、歴史を取り上げた小説っていうのは“思想”が入り易く、私みたいに歴史の疎い者がうっかり読んでしまうと“洗脳”されてしまう事があるので、多数の作家が書いた歴史物を全て読む時間も根性も無い私は、多分、これからも司馬遼太郎氏の作品を読むことはないのだろうけど、この『RPG』の解説で“司馬遼太郎の作風”ってのが、誰しもがそんな風に感じてるんだぁって解って(解ったつもり)、妙に得した気分にもなったのだ。


さて、桐野夏生の『OUT』を今朝から読み出したところなのだが、一昨日、Amazon で読みたかった本を注文したので、小説の類は、またこれで一旦、中座である。

ニック・レーン: ミトコンドリアが進化を決めた

シャロン・モアレム: 迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか

スティーヴン・ジェイ・グールド: 神と科学は共存できるか?

他。

ベタベタな理系人間の私は、特定の(人の)解釈だけを受け入れる事が生理的に嫌いで、しかも浅い知識で口にするのも自己嫌悪に苛まれる。従って、読む本の傾向は、勢いこんなのばっかりになってしまう。

《ミトコンドリアが進化を決めた》なんぞは、妻に『なんで、そんなにつまらなそうなもの買うの?』、『ミトコンドリアなんて、どうだっていいじゃない?』などと罵られながら、クリックしたりして・・・・。

そりゃ、私だって司馬遼太郎氏の作品も読んでみたいけど、膨大な著書を読破する前に、ちょっとでもその歴史観を知れば何かしら口にしたくもなり、口にすると自己嫌悪するだろうなぁって、なんとなく感じるから読まないでいるって所もあるのだ。それに、作品が膨大ゆえ、今読みたい優先順位から読めないってのもあるし。

私の司馬遼太郎氏の作品のイメージってのは、日本人の歴史観の教科書だみたいなところがあって、数多くの人に支持されているって聞くにつけ、『私こそは正しい』みたいな事を言う者への違和感を感じてしまって、偏見があったんだけど、司馬遼太郎 - Wikipedia を見てみたら、【歴史観への批判】【実証性(ないし創作的行為の混入)への批判】などが書いてあり、盲目的に支持されてばっかりじゃないんだぁと、逆に親近感を覚え、偏見が取れてしまった。


今回、桐野夏生の『OUT』を読もうと思って、うっかり宮部みゆきの『RPG』を読んでしまったワケだか、司馬遼太郎氏に注意が向き、氏の歴史観に対する印象も変わってしまうなんて、なんか不思議な気分だ。

間違いで手に取らなかったら、宮部みゆきの『RPG』は読まなかったかもしれないんだから。

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2008年01月08日 12:46に投稿されたエントリーのページです。

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