近頃、マスコミにもおなじみの“メタボリックシンドローム”、健康“洗脳”番組でも恰好の材料として“恐怖感を植え付け”、“こうすれば良い”と消費を促す役目を担っているキワモノだ。(何故、キワモノと言い切るかといえば、あちらこちらで“ボロ”が出始めているからに他ならず、神通力が失せたらマスコミでは取り上げられなくなるからだ。)
日本人による日本人の高脂血症の長期予後データが示され、高脂血症治療薬を販売している製造メーカーは色めきたっているが、アジアが中心の世界地図を上下逆にして見るがごとく、高脂血症をほったらかしている人100のうち、何人が6年後に、高脂血症が原因の疾患でイベントが発生するかを見てみれば『えっえぇ~』とびっくりするような内容のエビデンスになっている事を示すデータでもある事を忘れてはならない。
そして、この MEGA Study を補完するような論文が BMJ に掲載されている。(タイトルはこのエントリーのタイトルと同じ)
1970年から最長32年にも及ぶ前向きコホート試験で、50歳、70歳の時点でメタボリックシンドロームか否かの評価を受けた男性2322人のデータだ。
『1970年の時点で、メタボリックシンドロームの概念はないだろう』ってことは言いっこなしにしよう!現時点でだって、明確な定義とは言えず非常に曖昧なのだから。
で、32年後のメタボリックシンドロームの人と非メタボリックシンドローム人の生き残っている数の割合の差は、ほぼ、10%位だ。これを全死亡でなく心血管死でみてみると、ほぼ、同様に10%弱の差になっているので、『メタボリックシンドロームが人を死に至らしめる直接の原因は心血管死となり、それが全死亡での差となっている』と言いたいのだろう。BMJ の論文では、そこまでは断言しておらず『この結果が他の集団でも確認されれば、メタボリックシンドロームの診断は臨床上有用である』としているのだが・・・。
このデータで、30年フォローアップした時点での生き残っている人数は、メタボリックシンドロームで50%、非メタボリックシンドロームで60%だ。
心血管系に限れば、メタボリックシンドロームで30%弱、非非メタボリックシンドロームで20%強だ。
BMJ の論文では、『メタボリックシンドロームは、全死亡においても心血管死亡においても、長期予後の指標になる』としている。
MEGA Study では、高脂血症の患者に対して薬物治療を施しイベント発生を33%予防できるとしている・・・・、これには、公に言えないし、文章として論文に書けない別の真実がある。いわゆる“タブー”ってやつだ。
何故、33%なのだろうか?
そして、メタボリックシンドロームは“指標にしかならない”が正しいのである。
メタボリックシンドロームの診断を付けるには、色々な検査項目がある。
この検査項目が数値化されているが故に、この数値を是正すれば、『メタボリックシンドロームによって表れる現象をすべて回避できる』と考えてしまう事になるのである。
ここに、マスコミが“こうすれば良い”と健康関連商品の消費を促す余地を与えてしまっている訳だ。
メタボリックシンドロームになる人のうち、少数は、単なる生活環境によるもので、積極的な治療で数値を是正する事により御利益があるかもしれないが、その他の人は、メタボリックシンドロームになる体質(遺伝子)を持っているので、見かけ上の因子(高脂血症、高血圧、高血糖など)を是正しても、効果が得られていない事を、BMJ の論文は暗に示している。(『長期予後の指標になる』という言葉で、真実に触れる事を避けている。っていうか、治療した群が対照にないから、治療効果には言及できないので、これは私の意図的な強引な展開なのだが・・・)
同様に MEGA Study でも、その事を示している。
コレステロールが高くならない人に比べて、コレステロールが高くなる人は、心血管系のイベント発症率が高くなる。6年くらいの短い期間では、微々たる差(グロスでは3%くらい)だが、事実は事実だから、これについては、私も否定しない。
でも、この3%の人の中で、コレステロールを下げても、全員、正常人のようにはならず、正常人のような恩恵を受けるのは、33%、つまり、3人に2人は、コレステロールを下げても意味は無いのだ。(注)
---体質だから、臨床検査値を弄っても(高値を下げても)意味がない---
これを言ってしまうと、『氏か育ちか』で“氏”すなわちその家系の“血”に対して評価する事になるから、タブーなのだ。
ポケモンを見て癲癇症状を示した子供たちの親に対して『癲癇の素因があります』とは言えないのと同じなのだ。
この事を公に言えないのを良い事にして、マスコミは商魂たくましく、『数値を是正すれば、正常人と同様になれますよ』と言っているのだ。
100歩譲って、臨床検査値を弄る事に意味があるとしても、“メタボリックシンドローム=食い過ぎ”とすれば、摂食と寿命との関連の研究からも、小食(食事制限したラットは寿命が2倍になった)が寿命を延ばす(より高年齢で死ぬ)わけで当然の事と考えられ、こんなデータが BMJ で堂々と掲載される内容なのかと言わざるを得ない。
ならば、メタボリックシンドロームに対する決定打!!一言。『腹、8分目に医者要らず』だ。
今回は、天下の BMJ(IQと寿命とか平気で掲載しちゃうのに)がメタボリックシンドロームの疫学で『この結果が他の集団でも確認されれば、メタボリックシンドロームの診断は臨床上有用である』みたいな、非常に遠慮した謙虚な結論に『・・・ん?なんかおかしいなぁ!』って感じたので、文章にしてみた。
閑話休題
ところで、、、、韓国に国ぐるみで特許を盗まれて怒った本田宗一郎の言葉、、、、
「韓国とは絶対に関わるな!」
ってのは、興味深い。
かつて、本田技研の創業者、本田宗一郎氏が技術支援の為に、台湾と韓国へ技術支援に行き、しばらくして台湾から、、、、
『日本と同じものが作れるようになりました。是非見に来てください!』
と連絡が入ったそうだ。そしてしばらくして韓国からも連絡がはいった。
『日本と同じものが作れるようになりました。もう来なくてもいいです。』
韓国は本田とのライセンス契約を一方的に解消し、エンジンからデザインまで全くのコピー品を”韓国ブランド”として販売し始めた。本田宗一郎氏は大変失望してこう話したそうだ。
「韓国とは絶対に関わるな」
韓国のオーバイレースファンの間では、
「WGP 125cc クラスはデイリンとアプリリア、ジレラの三つ巴だね」といわれているらしい。
日本人が「いや、ホンダだろ」と返したところ「ホンダのエンジンは、デイリンが作ってる、日本がすぐ他国の技術をこっそり使うクセはよくない。アニメも韓国がほとんどつくってるのに日本の作品として放送してるじゃないか」とマジ顔で怒られた。
という“逸話”があるらしい。
日本の国でも、こと、健康や医学的な領域では本当の事を言えず、それをいいことに健康関連産業やマスコミ、一部(大分?)の医療機関の食い物にされるという、言論統制のようなことが、まかり通っている?
真実を信じたくない、、、
日本人では『コレステロールを下げても、体質がダメなら、下げる事に意味は無い』
韓国人では『韓国産のバイクやドラえもんが日本産だった』
積極的に騙されたいって気質は、どっちもどっち・・・・か!?(韓国のほうが、騙す側の性質は圧倒的に悪いが。)
注:私は、常々、予防が100%になる遺伝子型の人を抽出して、薬物治療が出来るような医療が正しいと言っている。見かけを是正しても、恩恵が無い人に対する薬物治療は無駄だからだ。勘違いしている人がいるかもしれないが、オーダーメイドの治療が出来るというのは、治療が無駄な人には『無駄だ』と宣告する医療でもある。正しい医療が“夢と希望”を奪う事にもなるのだ。
しかし、考えて欲しい。今ある“夢と希望”っていうのは、もしかしたら“インチキ”かもしれないという事を。インチキでも死ぬまで本当の事は知らないでいたいというのなら、私の言う事は無いが。
コメント (2)
33%、つまり、3人に2人は、コレステロールを下げても意味は無いのだ;
これは間違いです。NNT(number needed to treat)は117です。
投稿者: F ガタリ | 2006年10月09日 21:00
日時: 2006年10月09日 21:00
F ガタリ さん 名前からすると精神科医ですか?もしかして、私の知ってる“あの人”でしょうか??
まぁ、それは良いとして、ご指摘のとおりですね。私の文章を書く能力が不足している為、誤解を与えるような表現になってゴメンナサイ。コレステロールの影響で心筋梗塞発症に差のつく人数の割合は3%、その『3人の中の2人』なので、『100人の中の99人は意味は無い』と言いたかったのです。たぶん、ここを読んでいるほかの方で、半数の方は、 NNT がわからないと思いますので?、老婆心ながら説明させていただきます。
NNT(治療必要数)は、その治療法の効果を確認するには最低何人治療する必要があるかを示す値です。当然ですが、値が大きいほど、有効性の低い治療法と言えます。値が1.0に近いほど、有効性の高い治療法です。
F ガタリ さんのご指摘は、コレステロールを下げる治療で、その効果を確認するには、117人の人が必要だという訳です。逆にいうと、117人治療しないと、効果が確認できない治療法といえます。
私が言いたかったのも同様に、コレステロールを下げる治療法なんて、『ほとんど意味の無いことだ』であります。
コレステロールが高い=動脈硬化という一般人のコンセンサスが、『じゃ、コレステロールを下げれば動脈硬化は予防できる』になっていて、その“誤解”を良い事に、コレステロール降下薬を服薬する“インセンティブ”にさせている、医療業界に対する“批判”にあります。
『心筋梗塞や脳卒中発症における高コレステロールの関与は非常に少ない』ということです。未知の遺伝子や未知の因子、或いは思いもよらない因子の関与の方が、圧倒的に大きいでしょう。『無料なら意義もあるけど、限りある原資(国家予算)を限りなく“無駄な治療”といえる治療法に費やす事が“是”なのか?』ということですね。
投稿者: WebMaster | 2006年10月09日 22:50
日時: 2006年10月09日 22:50