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うつ病は過剰診断されているか?

20070901_sumototabaco.jpg“病気になる事でメリットがある事”がある限り、うつ病に限らず他の疾患も含めて過剰診断されている事は否めない。まして、過剰診断する事が医療提供側の経済的なメリットにも繋がる“構造的な”問題点を内包しつづける限り。。。。

朝青龍の“疲労骨折”は彼と診断した医師にとってメリットがあるから病気とする事が可能になったわけで、誰でもやっている事こそ問題にすべきであるのに、一般大衆を敵にするのが怖いのか、マスコミが変に捻じ曲げ、問題点をすり替え、視聴率確保に走ったが為に、本来、問題にされるべき人物がマスクされるという由々しき事態にも陥っている。(インチキ診断書を書いてもらうことが、一般大衆なら許されて、横綱が許されないと言う理由は、私には考えられない。朝青龍を責めるなら、同様の人も全て責められるべきだ。しかし、そんな堅い事いってばっかりじゃ、世の中、円滑に回らないから、朝青龍事件がこんなに大きく扱われるのかが、私には理解できないのだ)


さて、先日の臨月を迎えた妊婦のたらいまわしが報道されたが、諸悪の根源はマスコミにあるということをマスコミ自身が認識しない限り、このような医療の問題点は解決するわけが無い。

うまくいって当たり前、最善を尽くしても結果が想定外だったら非難されるという感覚を国民に植え付けたのは、マスコミ以外の何者でもない。


昨日、駅のホームの喫煙場所以外で喫煙している人を注意したら、その人は私を睨みつけ、吸っていたたばこを足元に投げ捨てた。電車を待つ為に2列に並んでいた私の隣にいた人なので注意したわけだが、あまりの幼稚な対応に思わず吹き出してしまった。

しかし、吹き出したのは、この幼稚な人間ばかりが理由ではなく、その日の読売新聞朝刊の記事を思い出してしまったからでもある。

その記事は、『最近、マナーが悪くなったと感じる人が9割にものぼる』という主旨のものだ。

私が、マナー違反した喫煙者の態度に腹を立て、《まわし蹴り》にでもすれば、きっとマスコミは私を“行き過ぎた悪者”扱いするんだろうなぁと感じたからである。マスコミのスタンスは、とにかく“手を出したものは悪い”だ。言葉による暴力は自分達の専売特許だからそんなものは鼻から認めていないし、多分、煙草の煙(副流煙)も暴力とは考えないだろう。

私はその喫煙者の隣に並んでいたので、もろに副流煙を浴びる事になっていた。私なりにその状況を解釈すれば、先に手を出したのは相手だ。『やめろ』を聞かなければ応戦するしかない。従って私の《まわし蹴り》は罪に問われるべきもんじゃないが私の理屈である。だけど、マスコミはそうは問屋を卸してはくれないだろう。その《副流煙》が塩素ガスであったなら、私は即座に死んでいるのだが、《副流煙》で癌死することに対しては甘いらしい。

そして、ホームに煙草ポイ捨て男のような精神的に未熟な人間を作り出しているのも、このようなマスコミのスタンスだ。

本来なら、マナー違反を注意されたら小さくなって『すみません』の一言を放つのが常識的な精神構造だと思うが、逆切れして相手を威嚇するような憎らしい態度を取ったとしても、手さえ出さなきゃ済まされると言う事をマスコミから学んでしまっていると考えられるからだ。家庭での教育に原因を求めるのがマスコミの常套手段だが、マスコミ自身の“悪影響”は完璧に無視している。

アンケートでは、【その行動を注意する人が減った】ともあった。だけど、口で言ってわからない奴をわからせるには、体に訴えるしかない。そう、ぶん殴るのだ。それを『野蛮で凶暴な行為』にすり替え、非難する事で“正義の味方”を演じてきたツケが【注意されると逆切れする】人を助長した事は明らかである。(教師が萎縮し学校が崩壊するのも同様の理由)

【その行動を注意する人が減った】原因はマスコミにあると言わざるを得ないのだが、そうなった原因は他にあるとでも言いたげにアンケート結果を公表する態度は滑稽でしかない。


さて、タイトルの【うつ病は過剰診断されているか?】だが、この BMJ に掲載された議論は医学的な面に則して行われているのだが(当たり前だけど)、『診断の見落としは生命を脅かすうつ病の治療の機会を逃すことになる可能性』との懸念はマスコミの格好の餌食にもなりかねないという事も指摘しておこう。結果が想定外でも非難され、何もしなくても非難されるのである。

なんにしても、今の日本は、すべてマスコミの倫理観に振り回されていると言っても過言ではないようだ。

提供:Medscape

うつ病の過剰診断は正常な精神衛生状態を「病気」として治療するリスクがあるが、診断の見落としは有害になりうるとして議論が対立

Marlene Busko
Medscape Medical News

【8月24日】うつ病の過剰診断は正常な精神衛生状態を「病気」として治療するリスクがある一方、診断の見落としは生命を脅かすうつ病の治療の機会を逃すことになる可能性がある。これらの対立する見解は『BMJ』8月18日号のコラム「Head to Head」における同話題に関する議論でさらに論じられている。


賛成側の見解「うつ病は過剰に診断されている」

ニューサウスウエールズ大学(オーストラリア、ランドウィック)のGordon Parker, MDはこの件について賛成側に立ち、憂うつになることは正常であると主張している。Parker博士の指摘によれば、教師242名を対象に試験を行ったところ、被験者の95%が気分の大幅な落ち込み感を経験したと報告し、15年間にわたり同被験者集団の79%が「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM)」の大うつ病、小うつ病、または亜症候群性うつ病の基準を満たしたという。

Parker博士はうつ病の過剰診断は、DSM-IIIにおける1980年の変更に由来すると主張している。この変更は「大」うつ病および「小」うつ病という診断カテゴリーを導入したものであった。「大うつ病」という用語の重々しさが臨床家にとってためらいも与えたが、実際の記述的基準の境界は甘く設定されており、それよりはるかに少なくて小さい症状があれば「小うつ病」と診断された、とParker博士は述べている。この診断モデルを拡大して「亜症候群性または亜臨床うつ病」が含まれるようにすると、広く蔓延しているはるかに重症度の低い状態も包括することになる。

信頼性のある診断モデルがないことに加えて、期待の高まりを背景にうつ病治療薬がその真の有効性を超えて宣伝・販売されていることも現在の診断過剰の一因となっているとParker博士は主張している。

現行のうつ病の分類には、「正常な人間の苦悩に薬剤を処方し、うつ病のすべての発現に治療が必要と考える」リスクがあると、Parker博士は警告している。うつ症状の重症度が低い人に誤ったうつ病判定をすると、期待させておきながら効果のない不適切な治療を行うことにつながりかねない、とParker博士は述べている。

「うつ病は、常識的な是正がされるまで、非特異的で包括的な診断であり続けるだろう」とParker博士は結論している。


反対側の見解「うつ病は過剰に診断されていない」

この議論のもう一方の側についているシドニー大学のIan Hickie, MDは、「治療の増加によって恩恵が得られていることを証明でき、その費用効果が高ければ、うつ病は過剰診断されているとは言えない。このことは証明されており、健康に生きている人が多く、我々にはもっと多数の人を治療するだけの余力がある」と反論している。

うつ病治療の増加は自殺を減少させ生産性を向上させるとHickie博士は説明している。過去15年間にわたるうつ病診断率の上昇により、スティグマが減少し、身体的健康の転帰が改善され、薬物およびアルコールの乱用が減少し、受診のリスクとベネフィットへの大衆の理解が広まったほか、「ストレス、神経衰弱、および思春期不安という差別的レッテル」も放棄された。

1990年代のより安全な抗うつ剤の宣伝は、うつ病に対してより幅広い関心を目覚めさせた、とHickie博士は述べている。そして、新しい抗うつ剤の使用はしばしば、あまり望ましくない鎮静剤やより危険な古い抗うつ剤の処方を減らす結果につながると付け加える。

英国、オーストラリア、ニュージーランドにおける診療の大規模な監査からは、うつ病が過剰診断されているという考えは裏付けられていないし、実際に、大うつ病の診断は主に何度も診察を受けたり、治療を求めたり、自傷行為を試みたりする人たちに限定されているとHickie博士は述べている。

大うつ病の認識率が低ければ、臨床医が早期介入して疾患経過を改善する機会を逃すことになるほか、自殺統計から示されているような真の不利益が、診断や治療を受けないことで発生することになる、と同博士は警告している。

Parker博士は、Australia's Black Dog Instituteの常任理事であり、薬剤諮問委員会のメンバーであるとともに、製薬会社により開催された会議で講演を行っている。Hickie博士は、Australian national depression initiativeのbeyoudblueの最高責任者および臨床アドバイザーを務めた。また、Parker博士は、うつ病および不安の発見および管理に関する医療専門家のためのプロジェクトならびに政府、地域機関、製薬会社の提携による援助を受けた団体のリーダーを務めている。さらに、Parter博士は、nefazodone、duloxetineなどの特定の抗うつ剤に関して製薬会社が召集した専門的諮問委員会のメンバーでもある。


BMJ. 2007;335:328-329.

Medscape Medical News 2007. (C) 2007 Medscape

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2007年09月01日 11:24に投稿されたエントリーのページです。

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