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2008年02月 アーカイブ

2008年02月01日

老化とがんをつなぐもの

20080201_mitochondria.gif抗うつ薬服用者が自殺するなぞを解明】で、かぁ~んたんに『赤ワインで寿命が延びる程度なら、わざわざ、抗うつ薬を飲むまでも無いとは思うけど。』と書いたんだけど、よぉ~く考えてみたら、手放しで"赤ワイン"を絶賛出来る・・・・・のだろうか。。。

Nature vol.451 (7178), (31 Jan 2008)

デアセチラーゼであるSIRT1は、酵母の寿命決定に重要な役割を担うSir2タンパク質の哺乳類版で、さまざまな細胞機能や、おそらくは腫瘍形成や老化にも関係していると考えられている。

SIRT1を調節する因子類はよくわかっていないが、今回2つの研究グループが、腫瘍抑制因子DBC1がSIRT1の負の調節因子であることを報告している。

ヒト細胞では、DBC1はSIRT1を抑制することにより腫瘍抑制因子p53のアセチル化を増大し、p53を介するアポトーシスを促進する。

Letters to Nature p.583

Letters to Nature p.587


ってことは、ワインを飲んで SIRT1 を活性化すると『寿命は延びるけどガンになりやすい』っとことなのか??って、これも単純に疑問符が付いちゃうよね!

でも、巷じゃ『ワインは体に良い』ってことになっていて、ワイン飲んで寿命は延びたけどがんで死ぬ人は増えた・・・なんて声は聞かないんだけど・・・。

結局、特定の物質や医薬品などの効果は、一つの作用機序だけで判断しちゃいけないってことなんだよなぁ!一種類の医薬品を飲んだだけで、100~1000の遺伝子が動くって言われているけど、巷で重要視するのは薬理学の教科書に書いてある所謂"作用機序"だけだ。

こんな一つの"カラクリ"だけで、人体への総合的な作用なんて"断言"出来るハズもないのに、一般の人のみならず、我々専門家ですら、総合的に考えて・・・なんてやってない。ここでだって、『腫瘍抑制因子DBC1がSIRT1の負の調節因子・・・・』と SIRT1 の負の調節因子の一つが腫瘍抑制因子 DBC1 だったってだけで、この経路だけで考えると『腫瘍を抑制しようとすれば寿命は短くなる』って事だと、簡単に考えたくなっちゃうのがイケナイのだ。


ワインを飲んだら、確かにp53のアセチル化にブレーキががり機能が抑制されるんだと思う。だけども、それを上回る"何か"ってのが効いてるって事なんだろう。だからこそ、ワインを飲んだってご利益の得られない体質(遺伝子型や遺伝子の反応パターン)の人ってのがいるんだよね。癌抑制遺伝子の転写を抑制するポケモン(Pokemon)のなんかも、関係してんじゃないのかなぁ。。。。


治療薬でも同様なんだけど・・・。


まぁ、基本的には、老化とがんは切っても切り離せなくて、老化すればがんになるってのは、生命が原核細胞で単細胞生物の細菌から真核細胞で多細胞生物へ進化する時に絶対必要だった"ミトコンドリア"を取り込むと同時に抱えてしまった宿命なのだろう。

これは、細かい機序は解らないけど、『がん細胞自殺の仕組み解明 山形大、新治療の可能性も』にも関わる事なんだろうね。

だけど、このエントリーにコメントしてくれた badminton さんもおっしゃっているが、「ガン細胞でミトコンドリアが機能するようにさせれば,自殺(アポトーシス)してくれるの?」って事なんだけど、山形大、その後が無いのは、やっぱり、がん細胞にてミトコンドリアに仕事させるって難しい・・・・?


ところで、ニック・レーン著『ミトコンドリアが進化を決めた』はナカナカ骨のある本で、電車の中で気が散りながらも一つ一つ噛締めながら読んでいるので、まだ、1/4 までしか到達していない。書評は、まだ先だけど、ミトコンドリア、、、細胞小器官の一つ程度の認識しかなかったんだけど、目から鱗が落ちています。

読み終えたときに、私、この辺のシッポを捕まえられるようになっているのでしょうか??楽しみです。

2008年02月02日

アスピリンが毒になる時

20080202_aspirin.jpg■脱共役剤としてのアスピリン

アスピリンといえば誰もが"鎮痛薬"としてご存知だ。しかし、アスピリンと非合法麻薬のエクスタシーに同じ働きがあると知っている人は少ない。

酸素を使った呼吸反応では、ブドウ糖が酸化されて電子伝達系で電子が受け渡され、その結果 ATP が生成されることは、高校の生物で習う。でも、電子が受け渡される(酸化還元反応の)途中で、ATP が生成されるわけではない事までは習わない。したがって、脱共役という言葉に、『ブドウ糖の酸化と ATP 生成のつながりが切れる事』の意味があることがピンとこない。

アスピリンもエクスタシーも ATP 生成を阻害するという作用で共通しているのだ。そして、その共通点は、化学構造から H+(プロトン)を解離し、酸化されても"脂溶性=膜に留まる性質"を失わないという事だ。

何故、これが ATP 生成の阻害になるのか?

その秘密は呼吸鎖が存在する場所にある。呼吸鎖は膜上(ミトコンドリアを作っている二重膜で、その内側はヒダヒダになっている)に存在せねばならず(マトリックスではダメなのだ)、尚且つその膜は H+ が自由に行き来可能では困るのだ。何故なら、膜の内外で H+ の濃度勾配、すなわち、pH の勾配を作る事が電子伝達系、呼吸鎖を形成している酵素群の働きで、この H+ の濃度勾配が原動力になり、膜の内外の唯一のチャンネルである ATP アーゼ が ADP + P → ATP としてくれるからだ。

では、アスピリンはこれにどのように作用するのか?

アスピリンは膜に溶けこんで H+ を放出する(H+ を解離すると膜に留まれなくなる物質もあるが、アスピリンはそのまま膜に留まれる弱酸性物質なのだ)。そうすると、今度は C9H7O4- となって膜内で H+ を受け入れてしまう。すなわち、せっかく作った H+ の高度勾配をめちゃくちゃにしてしまうというわけだ。従って ATP は産生されなくなる。

このような作用を持つ化学物質を"脱共役剤"と呼ぶが、エクスタシーも同様である。


さて、アスピリン、医療の場では"抗血小板剤""鎮痛剤"、すなわちシロクオキシゲナーゼ阻害薬として汎用されているのだが、この目的でアスピリンを摂取するとき、体の中では ATP 生成にブレーキをかけているのだろうか?

多分、答えは『Yes』だろう。

『じゃ、毒になっちゃうじゃん』と言いたいだろうけど、そうじゃないのは、生体は"ホメオ・スタシス"というショック・アブソーバー的なリスクマネジメント機構を備えているので、この危機的状況を、この服用量では乗り切ることが出来、それが表面化していないってだけの事なんだと思う。("薬に慣れる"なんて意味も含めて、その為にいろんな遺伝子が動くわけであり、その動き方、反応の仕方にも個人差があって・・・)

そして、服用量がある一線を超えると、ショック・アブソーバーが機能しなくなり、一気に不安定(=生命反応停止)となるって事なのだろう。そのショックアブソーバーの効き方には個人差があり(薬物代謝酵素だけの意味ではないよ!念のため)、常用量で皮膚がただれたり・・・と。


本来、薬は病気の人が飲むもんだ。そう病気の人が。でも今は、その病気の定義が限りなく"健常状態"に近づいている・・・・・。

『クスリはリスク』なんて標語も、その昔、あったような気もするけど、薬の番人である薬剤師でさえ、常にこの事を意識しているのは。。。。(まぁ薬剤師に期待しちゃいけないのかもしれないけど・・・夜間や休日対応もしてないくせに"かかりつけ薬剤師・薬局"なる珍妙な名称をホームページに掲げ、プロのくせに"努力"を売り物にしたりする・・・ってこういう次元だからねぇ・・・おっと、愚痴はやめとこっ。)

遺伝子を動かす原動力となる"服薬"は、なにも、このようなエネルギー生成の場に限った事ではなく、普遍的にある"生命現象"に介入するんだと思う。体に作用を及ぼすって事は、そういう事だ。現代医学ではそれらの10%も解っているのかどうか・・・・・(臨床家の責任じゃないけど)。所謂"作用機序"ってヤツは製薬メーカーなりから公表される事は多いけど、それは、その薬の側面であって全体像じゃないわけで。。。。


20080202_risk_management.jpg■中国産の毒入り餃子

中国人たちは中国政府の洗脳(情報統制)により、『日本人は虚弱体質だ』とか言っているらしい。日本が強く出れば"靖国問題"をカードにするからややこしいんだけど、基本的に日本人はこういう事に大騒ぎするくせに"安全のリスクマネジメント"に対する意識は、ほとほと乏しいと言わざるを得ない(日本は食のゴミ箱)と思う。

医薬品はメリットとデメリットが共存する。本来、メリットがデメリットを上回る場合に薬は飲むものだけれど、日本国民全体が医薬品にデメリットがあると思っているとは思えない。

前にも書いたかもしれないが、娘の幼稚園の友達のお母さんはハワイに住んでいたのだが、日本に帰って来た時、風邪をひいて病院に行く人の多さにカルチャーショックを受けたと言っていた。風邪をひいたくらいで、毒の面も持ち合わせている"薬"を飲む日本人の"危機管理意識"の欠落を感じたんだと思うが、これは日本人特有の『赤信号みんなで渡れば怖くない』の影響かもしれないから、簡単ではないけど・・・。

だけど、『赤信号みんなで渡れば怖くない』というのを、デメリットが個々の人間に降りかかる事象に拡大解釈するところが、危機意識のなさだとはいえるだろう。

みんなで飲んだって、薬の有害作用は薄まらないし、あの人が大丈夫だからと言って自分が大丈夫の保証もないんだから。

中国産の農作物(加工品も含む)をみんなで食べたって残留農薬が減るわけでもないし、日本産より副作用が多いってことを、はなから理解していないのは、薬には副作用があるもんだということを理解していないのと似ているよな。

まぁ、そもそも、食料自給率40%に危機意識を抱いてないんだら、『クスリはリスク』は理解出来ないのだろうけどね。


※本日のエントリーはちょっと辛口でいってみました。~( ̄~ ̄)ξ

2008年02月04日

知らぬが仏

20080204_epigenetic.jpg真相が誰かの故意による犯罪だったら、今回の事件は『食の安全問題』からは切り離され、庶民にとって見れば対岸の火事になり、いくら中国農産物に残留農薬が多いとはいえ、庶民感情としては喉もと過ぎれば熱さを忘れる。


---結局、犯罪で一件落着が落としどころなのか?---


20080204_syokunogomibako.gif問題の根本は『食料自給率40%』にあるにもかかわらず、日本政府はこれを改善できる策が無いからねぇ!

そればかりか、そもそも日本の食品安全基準自体が"食のゴミ箱"なのに、そんなのがばれちやったら、ますます食えるものが少なくなり、暴徒と化した庶民の食品不信に挙げた拳の振り下ろし先が中国になっちゃったら政治問題、、、シャレにならないよな。

だから"食のゴミ箱、ニッポン"に気づいていない"善良なる市民"には、今まで通り、国産品で賄えない分を輸入品として買ってもらわないと、とにかく困るって訳なんだろう。

それに、中国農産物に残留農薬が多くたって、それは中国の内政問題だ。安全基準は各国が独自に決める。日本や日本人がとやかく言う問題ではないし、中国の食品加工工場の劣悪な環境を1箇所1箇所しらみつぶしに改善させるなど、現実的には不可能だ。(本来、中国に文句を言う筋合いじゃない。だから、『日本人は虚弱体質』なんて逆切れされる。もし、中国人が食べる食材には農薬基準を守り、日本向けには高濃度・・・なんて事があるのなら、国際問題にすべきだけど。)

政府は食の安全対策に何もしない(現実には中国に対しては無理なのに)ではカッコつかないから、もし、事件で済ませられれば、少しは庶民の溜飲も下がるし御の字だろう。中国政府だってオリンピックを控えている現在、内政干渉とは言え国際世論とし盛り上がるよりは一箇所の火事で収まってくれればありがたいわけで、日本国内からこっち方面の話が出るなら渡りに船なんじゃないかな。もしかしたら中国がスケープゴートを作ってくれるかもしれないし。

また、一部には『日本で毒が混入された』なんて話も出ているらしい。こういう噂も順風に作用している。


『食の安全は守られている?よくわかんないけど、毒入り餃子事件は犯罪だったし、、、みんなも食べてるから、大丈夫じゃない?』

だけど、、、、本当に犯罪だったとしたら、、、、犯人の意図はなんなのだろう?

劣悪な労働環境の中国食品工場の従業員による怨恨?
中国、日本を問わず愉快犯?
それとも、新興宗教のハルマゲドン?

まぁ、どっちにしても、この騒ぎで、ほとんどの日本人が食料自給率40%なのを知ったと言う点では良かったんだと思う。

でも、中国産の食料、その加工品に留まらず、医薬品(医療用じゃない)健康食品での健康被害が積み重なり、中国産のすべてに対して闇雲な嫌悪感の上に、今回の中毒騒ぎ・・・・、誰の意図かは知らないけれど、事件にして煙に巻こうって考えた人がいたとしても不思議じゃないよな。

利害が複雑に絡み合ってるからね。


ところで、この事件でほくそえんでいるのは、牛肉食品関係者だろうなっ。

ちょっと、怖いけどね。

今は死んじゃったけど、我が家の愛犬"リキ"のエサは、人間様の残飯だった。リキだけじゃなくって、歴代の"ちび"も"ジョン"も同様だった。汚い話だが、私が泥酔して帰宅するも、トイレまで間に合わず庭に嘔吐すると、翌日には、リキが綺麗に掃除してくれていた。

アメリカが日本の事を犬だと思っているんだろうなぁて感じるのは、自国で消費しきれないプリオン入り牛肉を日本人に食べさせようとしているところにもある。

私は犬じゃなくって"ヒト"だから、"牛肉エキス"でさえ(もしかしたらこっちの方が危険?)"プリオンエキス"って読み替えて対応してるんだけど、牛肉エキス入りのレトルト食品などはよく売れているんだろうなぁ。

我が家じゃ"ビーフカレー"の素だって買ってないんだけどね。


p.s.しかし、、、他業種の事情を邪推していると、いつか足元を掬われそうでこわいよね。同業者と業界の内部事情をばらしていた方が、まだ、安心だ。そして、他業種の人が医療業界を邪推しているとしたら、それは・・・・。30年後、プリオン病の治療薬が開発されていれば、お客に事欠きません・・・って
(。_゜)☆\(ーー;)バキッ

2008年02月08日

バランスを保つ(Getting the Balance)

20080208_under130.jpgとっても理解不能なコレ!なんでこんなものが淘汰されないのか?もしかして、個体が増えすぎないような爆弾を抱え込むのも環境適応の一形態なの?

『レミングの集団自殺はウソ』であり、都市伝説であるのは周知の事実だが、これは泣く子も黙る? Science に掲載された論文なのだ。

Science February 1, 2008, Vol.319

個体集団の中に複数の対立遺伝子を保持するような適切なバランスを保った選択は、種の中に遺伝的多様性を保持するための手段である。

Seidel たち(p. 589,1月10日、オンライン出版参照)は、天然の線虫(Caenorhabditis elegans)個体で胚致死をもたらす遺伝的不適合性が世界的に分布することを見つけた。

適応度が陰性であるにも関わらず、この不適合性は持続するが、これは、自然の選択原理から言えば、交配集団から遺伝的不適合性を除去するはずであるという予測に矛盾する。

Widespread Genetic Incompatibility in C. Elegans Maintained by Balancing Selection
p. 589-594.


でも、考えてみれば、自然淘汰って方向を指向しているんじゃなくって、全くの偶然の産物の結果だから、ヒトの場合は生殖年齢に達してしまって、DNA を受け渡した後には、、、後の祭りで、、、遺伝子が淘汰される事は無い。それが証拠に、ヒトが集団で生活をするようになって以来、その社会の中で犯罪が無くなることはなかった。誰しもが犯罪を憎み、犯罪を犯す人間を自分達の集団から排除してきとしても、そういう行動をする"脳"を作り上げる遺伝子を排除できていないのが、そういう理由だからだ、、、、で、いいのだろうか?

単に、生殖行為を行ってしまった後、すなわち、子供を作ってしまった後に犯罪を犯したからだとしても、それ以降、その犯罪者が SEX 出来なければ、その遺伝子はだんだんと薄まって、しまいには無くなりそうなんだけどなぁ・・・・・・。


↑うえは、線虫での胚致死ってのを個体数の調節って意味で考えてみたワケだが、、、、


もしかしたら、犯罪の定義の問題で、有史以前は、ヒトを殺す事に罪の意識はなかったのかも。約2000年前、ユダヤの民にイエスの代わりに釈放された罪人は"人殺し"だった。だから、この頃には人を殺す事が"イケナイ"事だという認識はあったのだろう。

旧約聖書、ロトが暮らすソドムでは"男色"が流行していて、それは神にも忌み嫌われる行為で、最後には焼き払われる・・・・・。

だけど、ギリシャ神話の中には、人を殺したり同性愛だから罰せられるなんてエピソードは一つも無い(私が知る限り)。

人殺しや獣にも悖る行為を罰するに値するって価値観は、ホモサピエンスの歴史からすれば、極々、あたらしいことなのかも。そしたら遺伝子が淘汰される時間には十分ではなかった、、、、現在進行形で犯罪を犯す"脳機能"を作り出す遺伝子は淘汰されている??

もしかしたら、男系での遺伝は表現形として顕れやすい(殺人犯は多い)ので、淘汰されやすいけど、女系での遺伝は表現形として現れづらい(女性の殺人犯は少ない)から、犯罪遺伝子は女系で遺伝している??

どちらにしても、種を繁栄させる手段の一つに、個体数をコントロールするってのがある。環境に栄養が十分でないなら、20分に1回分裂可能な大腸菌でさえ、そのスピードを緩め、ある時は、止める。

有史以前、人の個体数を決めていたのは、やっぱり、食料だ。今でも地球上では同様の地域はある。日本は違うみたいだけど・・・。

食料の不足している地域では、人殺しのような犯罪はあるのだろうか?

何万年も前から幾世代も受け継いできている遺伝子は、食料で個体数のコントロールが出来なくなったら、仲間同士で殺し合わせる・・・・って事が選択されてきたとしたら・・・・。

犯罪者の遺伝子ってがあれば(たとえあったとしても)、犯罪を撲滅できるのか?っていうと、どうもそうではないんじゃないかなぁって気がする。


要するに、『そんな事するのは"損"だ』『割に合わない』って気にさせれば、犯罪は少なくなるって事ではないかと・・・。


時津風親方と現役力士が逮捕される事になった相撲部屋リンチ事件だけど、なんか、"見せしめ"っぽい印象なのは、私だけだろうか?言葉は適当じゃないけど、国策捜査っていうか、世の中の風潮を司法に還元する一つの手段っぽく見てしまうのは、行き過ぎた"藪睨み"だろうか?

これで、めでたく、時津風親方達はスケープゴートになったわけだ。第2、第3のリンチ事件は未然に防げるだろう。

でも、これって、もともと人間の中に眠っている"破壊的、破滅的な行動をとる本能"を"イイコチャン"でいる事を求め続けた結果のような気がするんだけどな。。。(幼稚園、小学校、、、、と喧嘩も出来ないような環境のガス抜き?)

こういう行動は、なんか、バランスを保つ(Getting the Balance)為に、必要なんじゃないのかと。あまり押さえつけると、最後には"戦争"・・・??


線虫の胚致死をかなり拡大解釈して話を膨らませてしまったが、それがヒトでも胚致死を誘導する遺伝的不適合性だったとなると、、、、やっぱり、皆目、見当もつかないなぁ。

2008年02月13日

壁の向うからこっちへ・・・

20080213_wall.jpg知ってるようで知らない事!その単語から受けるイメージが誤解を与えているために、対になる言葉までもが勘違いされている事!

冷血動物・・・・、これって温血動物に対する言葉だから、血液が冷たいって勘違いしている人が多いと思う。もっとも理科(生物学)の教科書では、恒温動物に変温動物なはずだけど、こっち(冷血動物)の方が市民権を得ちゃっているってことなんだが・・・。

さて、その冷血動物だけど、通常は体温はあったかい。体内に発熱機関を持っていない(持っているんだけど、発熱量が少ない)から外部から熱を得て(ひなたぼっことかして)体温を高めている。マグロ、カツオ、サメなどはひなたぼっこはしてないけど、体温は環境よりも高めをキープしている。筋肉を絶えず使うことで発熱しているのだ。ただし、温血動物ほど、体温を保てないのは、エネルギー生成経路自体が少ないからだ。すなわち、細胞あたりのミトコンドリアが少ないってこと。

だから、同じ体のサイズの爬虫類と哺乳類では、燃費が良いのは爬虫類のほうだ。哺乳類の1/30程度の食料摂取で足りるといわれてる。

哺乳類が、何故、そんなエネルギー効率の悪い方に進化したのか?それはそれで大きなテーマなんだけど、この際それは置いといて、そのエネルギーの効率の悪さが"恒温動物"になっている理由でもあるってことを見ていこう。

マグロ、カツオを見てもわかるように、筋肉は ATP を産生する最大の臓器と言える。最大に消費するんだから当たり前だけど、筋肉にミトコンドリアは多い。

ミトコンドリアが効率よく ATP を生成するには、筋肉が ATP を使って収縮するように ATP の需要が必要不可欠だ。要するに ADP が無いと ATP は作れない。

電子伝達系と ADP + P → ATP は別々の反応だから、ADP がなけりゃ、電子は過剰に溜まってしまう事になる。こうなると、電子は呼吸鎖から抜け出し、周りに豊富にある酸素と反応して、反応性が高くて細胞を傷つけやすいフリーラジカル生成することになる。


これは、非常にマズイ状況だ。


だから、マグロ、カツオ、サメはひっきりなしに泳ぐワケだが(もともとATP生成量が少ないからこの程度で回避できるのだろうけど)、人間様はそうはいかない。

ミトコンドリアの多い細胞ほどフリーラジカルにさらされやすいから、ヒトは運動してない時、すなわち、安静時は筋肉への血流を制限(迂回)して、そのぶんミトコンドリアの少ない臓器へ血液を回すことで、この問題を回避している。

そして、、、、

ミトコンドリアで、脱共役を起こさせ、すなわち、電子伝達系で電子が受け渡される時に生じた H+ の膜の内外での濃度勾配を消失させ、熱として発散させているのだ。(哺乳類では ATP 生成率は約40%だとか・・・、後は熱として逃がしている。もちろん、ATP が急に必要になったときは、40%を60~80%に上げるんだろうけど。その為の余裕って見方もあるよね)

マウスのような小さな哺乳類では、体積に対する体表面積の割合が、大型の哺乳類に比べて大きいので、特別に"褐色脂肪組織"なる臓器を用意して、ATP を"無駄遣い"している。。(ヒトでも乳児期にあるのは、筋肉を使わずに体温を保つ為・・・なんて言われているけど、真の理由は、、、??真の理由なんてもの自体があるわきゃないかっ)


というわけで(いささかこじ付け?)、哺乳類を高度に進化した社会になぞらえれば、無駄なくして生命が維持できないが如く、社会システムが機能しなくなるのだ。

民主党あたりは、『無駄を省いて』『無駄を省いて』とうるさいけれど、何が本当の無駄で、何が必要不可欠な無駄なのか?わかっているとは思えないのだが・・・・。そう、フリーラジカル生成の回避すら無駄扱いしているように思えてならないのだ。もっとも、そういう短絡的なことって、国民にはわかりやすいのかもしれないけど・・・・・、その為にフリーラジカルっぽい奴(犯罪者)が増えてる。。。。


さて、これは、一つの企業(規模の大小は問わず)には全く当てはまらないけど、国レベルの大きさになると、とたんに効いてくる事なんだと思う。

企業では、特に私の勤務するところみたいに零細弱小企業では、エネルギー効率を考えないとコロッと死んでしまうことになる。大きな企業や病院でもしかり。これは、生体というシステムを考える時、個々の臓器や細胞たちは、最善の効率で働く事をみてもわかることだ。しかし、、、全体からみれば、無駄(に見える事)をやっている組織もあるわけだが、その無駄のおかげで、生化学反応を最大に効率化(酵素活性)出来てるわけで、、、


例えば、食の安全や医療に関して『安ければ良い』という価値観を当てはめてしまう事が、果たして、民間企業の合理化と相容れるものなのか?

食の安全も医療も破綻しかかっている現実が、そのような短絡的な無駄を省くという考えが間違っているということを証明しているんだと思うのだが・・・。

必要のない医療を無くしていく事と、医療費を抑制する事を一緒に考えてはいけない。トータルで抑制しようと思うと、電子伝達系自体を抑制するようなもので、いざって時(ATP が大量に必要になった時)に、生体は動く事(捕食、危険回避)も出来ずに死んでしまう事になる。

温血動物が温血でいる理由が、体温を一定にする目的の為ではなく、フリーラジカルの障害から身を守る為に発熱で回避している事を考えれば、医療費を公費で賄おうとするから、破綻し、抑制したくなるんだから、そうではなく、各自の自腹で払わせることで回避した方が、生物学的にも自然だと思うんだけど。。。。(余裕があれば公費でみてやればいい)

風邪ひいて病院に行くのは結構だけど、安いからってのが現実の理由。薬局で自腹で薬を買ったり、そもそも、風邪をひかないように自己管理するのが、保健医療を受けるに当っての良識であって生物の知恵だと思う。そもそも保険医療なんだから、自然治癒する疾患は自腹が70%で公費が30%、もしくは免責10000円、これくらいでいいんじゃないの?


と、ひとしきり、鬱憤を晴らした後で、このエネルギーの無駄遣いなのだが、、、

メタボリックシンドロームの観点からすれば、このように無駄にエネルギーを消費してくれると有り難い。ヒトにはマウスのように褐色脂肪組織なる便利な組織が無いから、いわゆる基礎代謝を効率よく上げる事が難しいのだと思うが、、、、なんか無いのだろうか?

脱共役、エネルギーってキーワードで hit するのは UCP だ。

実際、UCP , UCP2 , UCP3 がクローニングされた1997年頃には、肥満、インスリン抵抗性、などとの関連を遺伝子発現や機能制御の面などから、その意義を検討する研究論文や総説なども見かけたが、最近の流行はアディポカインネットワークで、この脱共役はメタボリックシンドロームの界隈には姿を見せなくなっている。脱共役がアディポカインネットワークと繋がると、もう一回、みんなの興味をひけそうな気がするんだけど、、、


でも、やっぱり、食物の過剰摂取の後にUCP 経由で熱で発散させる・・・なんて事は、あまり"良くない"ことなのなぁ?


しかし、まぁ、地球上では食糧不足でどんどん死んでいく人々もいるわけで、そもそも、食わなきゃメタボリックなんて知る由も無いのに、なんか、この分野ってちょっとずれてるんだよなぁ。いや、その生理学や生化学、アディポカインネットワークは、生命の根幹にせまっているようで面白いんだけどねっ!!

ん?まてよ、この間、悪者になってもらったアスピリン、少量で"体に良い"って効果は、もしかしたら脱共役によるフリーラジカル回避の恩恵って機序も考えられる?


p.s.なぁ~んか、以前にも似たようなネタで・・・って思って探してみたらありました。『生活習慣病とマニフェスト』。やっぱり私の脳は、生命の根幹とか、そういう壮大なものを考える時、国のあり方とか、でかい話に結びつける傾向があるようです。。。

2008年02月15日

遺伝子シールドの発見

20080215_cohesin.jpg素朴な疑問として、今まで解決されていなかったものの一つに"遺伝子シールド"がある。(今年はまだ始まったばかりだけど、超ど級のインパクトって点では、コレ、イチ押し!!)

その疑問ってのは、転写因子が特定の遺伝子の転写を促す時、近くにある他の遺伝子の転写に影響を与えないのはどうしてか?なんだけど、『多分、シールドが存在してるんじゃないか?!』といった程度の理解で、実態が解明されていなかった。

その実態の一角が、今回、明らかにされたのである。東京工業大学大学院生命理工学研究科の白髭克彦教授らの偉業である。


で、それが、なんと!!!!コヒーシンなのだ。


コヒーシンタンパクは、それまではゲノムの分配に必須の役割を持つタンパクとして知られていた

それとは別に、コヒーシン欠損が原因で起きる病気として知られていた、ロバーツ症候群、コルネリアデランゲ症候群では、ゲノムの分配に異常がみられないにもかかわらず、重度の四肢、神経の発達障害が見られる事が、このコヒーシンの働きしか知られていなかった時代には、全くの謎だったのだ。(コヒーシンが無いにもかかわらず、ゲノム分配に異常をきたさないのも不思議だけど)

コヒーシンのもう一つの顔

Nature vol.451 (7180), (14 Feb 2008)

ヒトゲノム中のコヒーシン結合部位の分布に関する研究で、遺伝子転写の区切り壁となる転写インシュレータータンパク質CTCFの結合部位にコヒーシンが一緒に局在することが明らかになった。

コヒーシンは、染色体分配時に姉妹染色分体の接着を促進する「染色体の接着剤」の役目を果たすタンパク質として広く知られている。

今回得られた新たな知見は、コヒーシンの持つ2つ目の独立した役割が、転写インシュレーターとしてのCTCFの機能の促進であることを示している。

この発見は、ロバーツ症候群やコルネリア・ド・ランゲ症候群などコヒーシン異常を原因とする「コヒーシン病」に関与していそうな経路に関する手がかりとして、医学的な意味を持つと考えられる。

Articles p.796

News and Views p.777


今回の発見によって、これらの遺伝病が発生・分化過程での転写の調節異常により引き起こされてるんじゃないの?という説の強力な裏付けになるのだろう。そして、増殖しない(分裂しない)細胞においてもコヒーシンが発現しているという事が、染色体を娘細胞へ分配する機能とは別に、遺伝子発現制御に関わっているって事を補強している。


この発見の価値は、遺伝子治療において、、、
従来、導入された遺伝子が導入先の周りの環境の影響を受ける(専門用語では「遺伝子間干渉」と言う)ことが避けられず、本来の遺伝子の機能が発揮出来ない事が、多々あった。

だが、このインシュレーターにより遺伝子を発現単位ごとに区切ることで、こういった周りの配列からの干渉を最小限に抑制し、多数の遺伝子を同時に安定的に発現させる技術の構築が可能になる事だ。逆にエンハンサーと一緒に導入したのはいいけれど、導入先にて発現して欲しくない遺伝子が釣られて発現しちゃう・・・なんて失敗もなくなる。

いや、それだけじゃなく、遺伝子の発現制御をキーとする分野、ES細胞技術、動物細胞を用いた創薬等の物質生産が効果的かつ効率的に行うことができるようになるのだろう。


ところで、私、こういう事を考えてる時って、すぐ、別な方向へ考えが飛んじゃって・・・いわゆる"インシュレーター"の概念って、法律にも応用できないものなのかっ?って、思うんだけど・・・・。

法律って、後から『解釈』とか言って、なんだかつまんない事、言い出す奴っているじゃない!!そういう奴に"ぐうの音も出ない"ようにしてやりたいって思っている人は多いと思うんだけどなぁ。

本来、法律って『~~こういう主旨でつくりました』って事なんだけど、時代が変わるとともに、悪用されて、、、、って多いよね。少年法なんかもそう。刑法第39条なんて、際たるものだし。

少年法が適用できるのは、~~まで。人を殺しちゃったらそれは無しっ!!

刑法第39条が適用できるのは、~~まで。人を殺しちゃったらそれは無しっ!!

で、いいと思うんだけどなぁ!!前回のエントリーは診療報酬改定にぶつけてみたんだけど、今回のは、特にそういうのはないから、これで終わるけど。。。。


あっ、最後にコレっ!

生命のシステムって、冗長というか、、、壊さないように慎重に・・・じゃなくって、壊しちゃってから元通りに修復する事で不具合を防いでいる・・・。要するに無駄の使い方が巧い・・・って事で。

体細胞超突然変異の手綱を締める

Nature vol.451 (7180), (14 Feb 2008)

体細胞超突然変異は、血中の活性化B細胞が免疫グロブリン遺伝子を多様化して、高親和性抗体を産生する機構であり、感染から身体を守るのに非常に重要な役割を担っている。

しかし、この機構は、ゲノムの安定性に対する大きな危険要素ともなり、もしこれが規制されなかったり、誤った指示を受けたりすると、B細胞腫瘍を発生させる可能性がある。

体細胞超突然変異反応は、活性化誘導デアミナーゼ(AID)によって開始される。

そして一般に、不適切な体細胞超突然変異のリスクは、この酵素をまちがいなく標的と反応させることで回避されていると考えられている。

ところが今回、マウスでの新しい研究から、そうではないことが示唆された。

AIDは、遺伝子が発現しているゲノムの広い範囲を脱アミノ化し、そこにはB細胞悪性腫瘍に関連する多数のがん遺伝子などが含まれている。

ゲノムの広範囲にわたって変異が生じることは、塩基除去修復とミスマッチ修復によって遺伝子特異的で、誤りのないDNA修復が行われるという意外な方法で回避されているのである。

Letters to Nature p.841


進化の過程で淘汰されたシステムには、有無を言わせぬ力強さがある。でも、これって、偉大な神様が考えたんじゃないんだよねぇ。

教会の勢力に気を使って(ビビって?)、最近では intelligent design なんて考え方もあるんだけど、そんなのも信じたくなっちゃうくらいに、結果だけをみてると、誰かの意図を感じちゃうよね。本質存在に対する実存主義ってほど、気取るわけじゃないんだけど・・・ねっ。


やってみて、効果があるかどうかわかんない・・・って事で、及び腰になるんじゃなくって、無駄かもしれないけど、とりあえず、変化してみる・・・って事を繰り返して、それで、一番しっくりくるところに、今、我々、生命はいるわけだ。


だから、、、、、、、、、。

2008年02月18日

東芝撤退、HD買った人は? 規格戦争で消費者置き去り

20080218_keep_on_dreaming.jpgマスコミは『消費者軽視?』との世論が沸き起こる事を画策しており(どこでもこの論調)、そして、マスコミは消費者から正義の味方と賞賛されたいのだ。

『お客様は神様です』・・・?

馬鹿じゃねぇの?こんなのは歌謡ショーを観に行く客だけに言えることだ。

そもそも、生産者と消費者は『どっちがエライ』とか言うものじゃないだろう!!それに日本人なら誰しもがお互いに需要と供給の両方の側に身を置いており、一方的な立場のみに身を置く人なんていないんだし、『消費者軽視?』という言葉自体がナンセンスだって思わないのかね?

食料に関してだって、消費者重視(生産者っていう立場の軽視)が自給率40%以下を招いたんじゃないの?マスコミは、安ければ何でも良いって人は安いものを買えばいいし、その対極は自分で作れば良い!ってスタンスでいれば、国民が自分達をステレオタイプに別けて感じる事(ほとんどの人が自分は消費者だって感じてるんじゃない?)もなかったんじゃないのかなぁ。(誰でも農業するには農地法の改正は必要だけど)

生産者が消費者の利益を損なわないようにする為に独占禁止法があり、それが適正に機能している事実があるにもかかわらず、マスコミがこのように、ごく一部の購入者の、それも、ちょっと不利益かどうかもわからない事象を"敢えて"取り上げ『消費者の側に立ってますよ』ってアピールに利用するって事が、そもそも、そういう腐った体質を証明している。(そう言えば、テレビ朝日の【報道ステーション】っていう名前のワイドショーで、古館伊知郎がマクドナルド捏造報道の釈明に『敢えて・・・』とか言って、顰蹙を買っているけど、とくに朝日系列はこんなのが酷いよね)

HDがあったればこそ、適正な競争と価格が維持でき、技術の進歩が推進された・・・って報道は出来ないのかねぇ?

昨日2/17の『報道2001』を見ていても、総合司会の黒岩祐治の橋下弁護士に対する物言いは、まさにこのようなマスコミの"醜い"部分をさらけ出した感じで、非常に不快に感じた。国民(この場合は大阪府民)の代弁者面して(橋下氏の)話の流れからの全体の主旨を無視した枝葉末葉の言葉尻を捕まえての言いがかり発言には、ほとほと辟易する。

為政者を生産者、府民を消費者に見立てているんだろうけど、そもそも、それを固定的なものだとの印象を植え付けること自体が恣意的だ。

生産者が悪ければ消費者は自らが生産者に成ればいいんだよ。立候補すればいい。マスコミの、府民の立場を固定化して消費者の側につくなんて態度の根底には、それこそ消費者を弱者=低能扱いして、自分達は選民であるという意識のある証拠だ。誰でも政治家になれるわけじゃないって言いたいなら、それこそ、マスコミが公職選挙法を改正して、誰でも政治家になれる道を切り開くべきなんじゃないの?一切金のかからない道を示すべきじゃないのか??一旦、政治家になった後も、スムーズに民間に戻ってこられるよう庶民の意識を変えさせる方向に持っていくべきなんじゃないのか?(政治家の問題ではなく、自分達の問題であるって意識を持たせる方向が必要だぞ)


異常なクレーマーやモンスター患者の出現の原因は、間違いなく、マスコミのこの姿勢にあると思う。

診療報酬改定に関しては、まだ、これをテーマにした番組が製作されてはいないみたいだけど(見たことはないから・・)、くれぐれもマスコミに頓珍漢(間違った消費者=患者重視論)な世論操作はして欲しくない!!

マスコミに踊らされた国民による、「今までOKだったのに何故ダメなんだ!」とか「薬だけで良いんだ。医者はまた儲けるつもりか?」なんて意見が噴出するのが、目に見えているからね。

そもそも医療業界ってのは、中医協っていうか"お上"のものの決め方自体が頓珍漢な部分が多いうえに、マスコミの無知ゆえの頓珍漢な解釈によって歪んだ印象を刷り込まれてきたわけだが、今回、更に、彼ら(お上)の非常識のツケを負わされようとしている。

笑っちゃうのが、『お薬だけは、点数取れないよ』っていう仕組みを作った事。もともと医師の診察無しに患者に薬を出せない事は療養担当規則で決まっている事だ。言葉を限定して"保険医療では"と言うべきかもしれんが。(薬局では自由に買えるから)

つまり、保険は湯水のように財源があるわけじゃないから"保険で医療を受ける"条件として、薬が必要かどうかは、毎回、医師が確認しなくっちゃならない決まりがある。(診察はそれだけの為じゃないけど)

しかし、実態は、医療機関の儲け主義もあるんだろうけど、消費者=患者の利便の為に診察無しに投薬が行われている現実がある。

お上は、このような現実に建前主義を通して"取り締まる(監査する)"時もあるくせに、何故か今回は現実主義に走って『インチキは黙認するけど金は払わないよ』の暴挙に出たのだ。

そもそも、医師に少なくとも5分間は診察させるとすれば、一人の医師が1時間に診られる限界は12人だってわかる筈だ。そんな単純な計算すらする事を自ら放棄して、『待たせるのは悪だ』という感情を植え付けたのは、間違いなく、マスコミだ。『3時間間って3分診療』って言葉は、保険診療なら『しょうがない』って方向も少しは示していれば、こんなにも、医療が崩壊(産科、小児科)する事もなかったんじゃないのか?(トリアージは考慮してません・・・)

待てないなら、全額、自費で払って自由診療している所で受ければよい。そういうと、『金で受ける医療に差が出るのか?』のような言葉が出るに違いない。はっきり言って、今の世の中、金で差が付いていないなんてのは"幻想"であり、現実を受け入れなければ、社会への不満を助長するだけだ。

例えば、現職の総理大臣が入院する施設が、健康保険で入院する施設と同じで良い筈がないではないか?
『総理大臣と差が付くのは、仕方がない』って思うのなら、では、誰と差が付くのは不満なのだ?総理大臣経験者はいいのか?県議会議員なら許せる?一部上場企業の経営者なら許せる?中小業の社長は許せる?会社の部長なら許せるのか?それとも、自分の上司なら許せるのか?それとも、同僚なら?

自分で高い金を払ってる人(現職の総理大臣は公費かもしれないけど)に対して、受ける医療に差が付くのはけしからんって、本気で思う人がいるのか?

具体的に、誰と比べて差がつく事が不満なのかをはっきり言える(定義出来る)人なんていないのに(注)、マスコミは単なる抽象的な概念として"金で差が付く事"に対してってのを、あたかも具体的な医療行為に当てはめられる事として"詭弁"をふるったわけだ。

そして、医療提供側と患者側の間に溝を作らせ、マスコミは患者側に付き正義の味方を演じる・・・っと。(本来、庶民に不満を感じる状況ではないところに不満を感じさせ、そして、正義の味方になる。ある意味、マッチポンプ)


そして、私の身近な所では、、、、

『なんで、処方箋に書いてある薬を集めるだけで、技術料なんて取るんだよ?』と。

(ブログを読んだら薄々わかると思いますが、私はマニュアル仕込みの薬剤師達とは違って、こういう患者さんに、長時間かけて説明するの大好きです。『飲み合わせがどうのこうの、安全に服薬してもらいたいからどうのこうの』とかいう、くだらない説明ではありません。
患者さんにしてみれば単純な答えを期待しているんだろうけど、もともと単純じゃないから説明は非常に長くなります。その長すぎる時間に根負けして、苦笑いしながら去っていく人も多いです・・苦笑。で、この手の疑問に対する私の意見は、、、、過去のエントリーを読んで下され。。)

注:ここで、マスコミが『抽象的な差というのは赤の他人と差』として具体的に言ってくれれば、事態は逆転します。こんな事を人前でいえる人はいませんし、言ったとしたら、その人は後ろ指を指されるでしょうし、口には出さなくてもそんな事を思った人の心に訴える事が出来ます。

まぁ、そもそも、『知り合いなら不満はないけど、見ず知らずの人と差が付くのは我慢できません』と言う人がいたら、その人は保険で医療を受ける資格がありません。

ってゆーか、こういう人が多いっていう事実が、日本で保険医療が崩壊する原因・・・・・。(はっ!ここまで突っ込むのは、、KY?)

2008年02月22日

米国ACCORD試験、一部中止の波紋

20080222_metabolic_David.jpgここ2年くらい前から(エピジェネティクスの台頭とか、特にBTJ ジャーナル 2006年1月号の理研・林崎良英博士と東大菅野純夫教授の対談記事を読んだ影響はデカイ!)、私の中で遺伝子の概念が変わってしまった為に、現代医学(臨床医学)の根幹をなすパラダイム自体に疑問を持つようになってしまったんだけど、こういう"事件?"が勃発すると、ますますその疑いが確信に近づいていってしまう・・・・。

現代医学は、今となっては古典的な遺伝子の概念が中心で組み立てられてきた。アプローチ方法としては、まず、遺伝子を特定して、その遺伝子が何をしているのかを調べ上げ、可能ならば薬理学に転換する・・・ってヤツだ。(製薬メーカーは、今、必死)

そのパラダイムに、個々の遺伝子(産物=蛋白質や RNA)の働き(表現形への貢献度?)ってのは個々に論じられるものじゃなくって、その働きや変異した時の影響=表現形はシステムとしてのアウトプットであるという考え方に当てはめようとすると、無理が生じてしまうのだ。一つの遺伝子は、他に影響を与えず、また、与えられず、独立して表現形に対応するのなら、今まで通りのパラダイムで、なんら問題はないのだけれど。

例えば、ADA欠損症が遺伝子治療で改善できるって言う事(技術的な困難は考慮しないで)なんかが、臨床医学では、遺伝子が単独で働いたり、単に積み上げで考えれば良いような印象を強くしてしまったのかもしれない。今となっては、むしろ、この方が例外って考えた方が良かったかもしれないのに。。。


表面的に見える"高脂質血症""高血圧"を"証拠"に薬物治療することに関しては、いままでも『ナンセンスでは?』と書き続けて来たんだけど、『高血糖よ!おまえもかっ!』ってなると・・・・って事なのだ。(血糖値を下げる事には、マイスナ要因はないんだろうけど、どこまでってなると、古典的平均値じゃイカンって事・・・)

"高脂質血症""高血圧"は原因ではなく、遺伝子ネットワークのアウトプットに過ぎないんじゃないのか?だから、症状(検査値)を是正しても、予想と反対の結果が出ちゃうんじゃないのか?

に加えて、、、

厳格な血糖コントロールは良い事なのか?


ここで、米国ACCORD試験ってのが、どういうものなのかを知らない方に説明しておくと、、、、(日経メディカルオンラインより引用です。)

ACCORD(Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes)試験は米国立衛生研究所(NIH)が中心になって行っている大規模臨床試験。対象は、高齢で罹病期間が比較的長く、既に心血管イベントの既往があるか危険因子を複数持つような、心血管リスクが特に高い2型糖尿病患者。このような患者の血糖、血圧、脂質を厳格にコントロールすることで、心血管イベントのリスクが減るかどうかを明らかにするために企画された。対象患者1万251人(平均年齢62歳、平均罹病期間10年)という大きな臨床試験だ。

当然、厳格なコントロールは、イベント発生が抑制できるって事を証明しようとして計画された試験だ!だが、結果は、おおハズレ!!!

で、大騒ぎなわけだ。

その昔、腎不全患者に高蛋白質の食事療法を施してきたのと同じなのか??って。

その中間解析の結果、HbA1c 6.0%未満を目標とする血糖の厳格管理群において、全死亡が有意に増えていたことが判明した(厳格管理群14人/1000人・年、通常治療群11人/1000人・年)。これを受けNIHは血糖の厳格管理群の追跡を中止し、試験が終了するまでの今後18カ月間は、通常治療群と同じHbA1c 7.0~7.9%を目標とすることに決定した。

お仕事ブログで取り上げた『ENHANCE試験の結果は期待はずれ』ってのも、つい最近の出来事だ。

LDL コレステロールは下げた方が良い(に決まっている)。
血圧は下げれば下げるほどよい(に決まっている)。
血糖値管理は、厳格に行った方が良い(に決まっている)。

これはまさに『直立不動のビルの隙間からぁ~♪(崩壊の前日)』だよな・・・。

(カルメン・マキ&OZ、アレは(・∀・)イイ!)


結局、血糖値にしても血圧にしても血中脂質にしても、その人の最適値ってのがあって、遺伝子タイプの結果、そういう検査値を示すって事は、ホメオスタシスの範囲なのかもよ!(コレステロール値が高くって良い人を下げちゃうと、筋肉が溶けちゃったり)

そして、ゾウとマウスとイルカとヒトの寿命と老化速度が違うように、ヒトの中でも老化速度に個人差があるから、表現形を平均値に近づけることに意味が"出ない"のかもよ。

ヒトの体の組織・臓器は、細胞レベルで常に入れ替わっているものもあれば、一生、同じものを使っているのもあるわけだから、たとえ、表現形を変えて"良い方向"に向かう組織・臓器があったとしても、バランスは崩れるわな!


糖尿病は老化現象ではないとしても、高齢者ほど循環器系のリスクが大きくなるって事では、最大のリスクは"老化"なのだろう。

現代医学は老化をも病気にしてるんだから、何処かに"悪者"がいなくっちゃ、手の施し様がない。とすれば、わかりやすい臨床検査値やウエスト周囲値は治療開始の動機付けにはもってこいだ。

これって、水戸黄門の世界観に通じるところがある。

悪者は、とことん排除すれば、良い世の中になり、皆は幸せになれるのだ。

でも、悪者が"ねずみ小僧"だったら、100%排除すると最高の結果を得られるのか?

生殖年齢を超えてから老化プロセスが開始されるから、老化は自然淘汰されなかったんだって見方もあるのだろうけど、それ以外の価値があるから、淘汰されなかったって考えが間違いとはいえない。

ある地域では、"ねずみ小僧"を100%排除すると、みんな幸せだけど、ある地域では、"ねずみ小僧"の排除は50%を超えると、住民は納得しない。金持ちが多いところでは、完璧な排除が民主主義上、多数意見になるけど、下町の長屋では、、、、。


結局、『個の医療』以外に、"慢性疾患の医療"はありえないはずなんだけど、現代医学のパラダイムからすると大規模臨床試験には意義があるって事になっちゃう・・・・・、コレ、そもそもが間違いなんじゃないの?

パラダイムシフトすれば、、、、いや、パラダイムの革命を起こせば、大規模臨床試験には意義は無いって言い切れるハズなんだけどねぇ!

そして、老化は老化として受け入れられるようになる!

全員が平均寿命(言葉の定義で突っ込まないでね)85歳まで生きるではなく、老化プログラムが75歳のでセットされている人には75までバランス良く老化してもらい、90歳でセットしされている人には90歳まで、パランす良く老化してもらう・・・・ってのが、慢性疾患の医療なんじゃないかな?

『じゃ、オレの遺伝子も90歳にプログラムしなおしてくれ』なんて言い出す人には、『筋肉や骨は出来るんだけど、脳細胞の1個1個をプログラムしなおすと、貴方が貴方でなくなります』って言ってあげればよい。。。。って事で!!
 

 
 
ところで、何故?マスコミがこんな大事件を取り上げないのか、よくわからない・・・・。厳格に血糖コントロールしている患者は、真面目でストイックに治療しているのに、それが、『そんな事してると、早死にするよ』じゃ、言い出せないかっ?!

適当にやっているからこそ結果オーライが、現代医療にはかなり存在するのに、"服薬コンプライアンス"なんて言葉が存在して、特定の薬物治療では確かな事かもしれない事を、全ての薬物治療に於いても、まかり通るって、医療人は思い込んでいるんだから、その反発もこわいのかなぁ??

解説はしなくてイイから(誰も素人のマスコミに解説して欲しくない)、事実として報道してくれなきゃ・・・・・、ねぇ、マスコミさん!

2008年02月27日

ショコタンが詫びをいれたっ!!

20080227_sonnakotoiwaretemo.jpg今更・・・っていうか、いまの今まで、全く知らなかった言葉がある。言葉を知らないくらいだから、その"思想"も知らなかったわけだが・・・・・。

例えば、何故、ユダヤ教徒とキリスト教徒は仲が悪いのか?何故、アメリカ人は人間を作ったのは神であるって事を本当に信じているのか、、、、、、って事を知らなかったのなら、それは、ままある事だと思うけど、私の知らなかった言葉は日本語であり、日本人の"思想"なのだ。


イージス艦と漁船の衝突事故の報道に何か異様なものを感じている。

あれが、たとえば、高校中退して農業を手伝っている息子と父親二人が乗った軽トラックと大型トレーラーが衝突して、軽トラックが真っ二つに割れ親子が死んだとしても、このイージス艦と漁船の事故のように大きく扱われなかっただろう。
『平等!平等!平等!』って五月蝿いマスコミなら、軽トラの親子と漁船の親子の命に差はないはずなのに。

運行ルールについても、侃侃諤諤やっているけど、道路交通法にだって信号機のない交差点では"左方車優先"のルールがある。でも、厳密に守られているかと言えば、そうではない。というか、知らないドライバーさえ存在する。だから事故が起きる。

イージス艦に回避義務があったとしても、道路交通法が守られていないのと同様に、その場その場での慣習というか、臨機応変に対応することは当たり前の事だと思う。小さい漁船が避けている慣習があって、その事が原因だとしたら、マスコミは、事故が起きる前にルールを徹底すべきであると警鐘を鳴らすべきであって、事故後にイージス艦ばかりを責めるのは、下衆の後知恵(エピメテウス)であって、建設的ではない。(自衛隊と防衛省での事後の対応のまずさこそは思い切り責めるべきだと思うが)。イージス艦だからこそ、車の運転とは桁違いに注意すべきで・・・というなら、マスコミは平時であっても民間人とは比べ物にならないくらいの注意を払っていると言う点で自衛官に対して尊敬の念を抱かせるべきであって、決して平時に於いてさえストイックな行動を"無視"してはならない筈だ。(今日の新聞では、艦長は更迭されるとか・・・・・。マスコミのおもちゃにされ、さぞ悔しい事でしょう。)


というような背景があったので、私は、ショコタンが詫びを入れたって記事タイトルと記事のサマリーを読んだ時、『避けられるはずの事故・・・・』云々の表現がまずかったのかと思ったくらいだ。

しかし、記事詳細を読んでみたら、まだ死亡の確認が取れていない行方不明者に対して『・・・・死ぬはずじゃなかった』って表現を使った事に対して、批判があるのだと知って、開いた口が塞がらなくなったのだ。(なんてくだらない。こんなところにも、マスコミが遮二無二、政治問題化させたがっているって感じられるんだよねぇ)

そりゃ、雪山で遭難した人なんかがひょっこり生還するのは、呼吸さえ出来ていれば辛うじて生きている場合もあるわけなのだが、この発言にいちゃもんをつける人は、海中でも同様に何日も生きている場合があると思っているのだろうか?(遺族に対して・・・おっと、まだ、遺族じゃないんだよね!家族に対して、、、なんて気持ちなら、報道そのものを自主規制すべきなんじゃないの?庶民の野次馬根性を逆手にとって利用するなよ。)


報道の異様さの根底にはマスコミの防衛省・自衛隊嫌いがあるんだろうなっ!っていうか、報道の姿勢からはそれしか感じられない・・・・。(私がショコタンを知っているなんて、意外に思われる方もいらっしゃるでしょうが、娘とポケモンサンデーを見ているので知っているのです)
 
 
 
20080227_purpose.jpg学校の行事で日の丸と君が代を拒否する教師がいることが理解できなかった。もちろん、思想宗教は持つのはかまわないけど、その前に、雇われている人なんだから、組織の規律に従うのが筋なんじゃないのかと。(公務員教師は、あんなに身勝手な事やって気に入らないと裁判を起こせるんだぁ・・・・イイナァって思ってた。尤も判決は極常識的なものだったけど)

日本史の授業を必修にする事に反対している人がいる事が理解できなかった。本当に、心の底から『どうして??』と。


これら全ての事が、『自虐史観』と言う言葉で氷解した。知らなかった言葉ってのは、この事なのだ。

日本史の授業を必修にする事に反対している人は、『学校の先生達、特に歴史の先生達による"自虐史観"の洗脳を心配しているのだ』という理由に拠るらしい。

私は、『自虐史観』という言葉自体を知らなかったので、この理由を見て焦った。

早速、ググってみたら、『自虐史観 - Wikipedia』がトップに hit した。
そして、読んでみて日教組という単語、そして関連項目に"朝日新聞""国旗及び国歌に関する法律"なんてキーワードがあることで、全ての胸のつかえが下りたのだ。


そして、直後に、授業の必修化反対の理由としては、尤もだと思った。

対極に隠蔽があるのなら"自虐的歴史観"を教える事自体に不具合はないと思うんだけど、教えている教師が歴史の事実だけを教えるに留まらず『我々は"悪"だった。だから、これからの我々は、~~~べきである』と悲観的な思想を植え付ける事が避けられない現実を考えれば、しょうがない。(歴史ってのは、往々にして政治に繋がりやすい。歴史の先生は政治の専門家じゃないのに、こっち方面に主義思想を持ち込むのも問題だ。)

日本人の多くは、日本の歴史を歴史小説から学んでいる。歴史小説家なる人たちも、"思想"とは別にしても、そういう自虐史観を正当化するのに一役買ってしまっているのもよく理解できた。
巨悪があって、主人公がある事件をきっかけに、それに気づき、、、悩みながら・・・・成長する・・・・、、、なんてのは、全く、面白いストーリーになるしね。(時の体制に反対するのは理由もなくカッコイイし)

マスコミも巨悪が自分達の存在理由に必要不可欠・・・・。事実がなかったり、インパクトにかけるくらい小さかったら、捏造するっていう伝統は南京大虐殺からマクドナルドやらせ映像まで、脈々と受け継がれている。

学校の先生も巨悪は必要。『我々はちっぽけな存在だけど・・・・』なんて言葉を発すれば、生徒から『先生!エライ』なんてね。

結局、どれにしても根底には『私だけは悟っている!だから私は善良なる人だ』と言って精神的な優越感(悟れない人を睥睨したい)に浸りたいだけだろう?って感じられるのは、自虐的歴史観に合理的な理由を見つけられないからである。(歴史的事実の隠蔽を憂慮するなんて理由なら、自虐的な解釈を大きくする事でも"偏り"っていう同様の弊害があることを認識していないじゃん!!って突っ込めるし)

そして、『戦争は・・・仕方なかった』と発言すると『戦争を肯定するのか?』と、まるで議論がかみ合っていない(『仕方なかった』って発言したって、今、戦争なんてしたいヤツはいない)。自虐史観のひと達との対立軸なんて、そもそも存在しないのに、彼らからすれば、自慰史観(というのだそうだ、自虐史観の人たちからすると)に"戦争肯定"の立場を取ってもらわねばならない時点で、×。

問題解決に武力を用いる事と人が死ぬ事を"悪"とするなら、『フランス革命の"悪"を理論的に証明してからにしてよ』って、藤原正彦教授(『国家の品格』著者)に言われちゃうよ!

自虐史観のひと達には、『あれは、間違いだった』なんて簡単に歴史的事実を総括出来るなら、西欧史の中で宗教組織が育んできたすさまじい歴史的パラドックスにも、白黒(善悪)つけてもらいたいものだ。(パラドックスってのは、口にするのも恐ろしいほど残虐さを育むかと思えば、人の命が危険にさらされた時には、胸を詰まらせるような善行に走らせるって事です)


と、なんだか、『自虐史観』って言葉で、よぉ~くわかっちゃったのだ。
 
 
 
自虐史観の人たちと自慰史観の人たちの対立は、スティーヴン・ジェイ・グールド著『神と科学は共存できるか?』に出てくる科学者と宗教家に似ているなぁって思った。

自虐史観の人たちは宗教家で自慰史観の人たちは科学者に見える。何故なら、自虐史観の人たちは自慰史観の人たちが戦争を起こしたくってしょうがない人たちだとしておかなければ、自分達の主義・思想の存在意義がなくなるから。

科学の負の面(遺伝子操作、地球温暖化や核兵器)を取り上げ、科学信仰に対する警鐘を鳴らしているつもりなのだろうけど、科学者は、悪意を持って(結果を予想して)やっているわけじゃないのに、それを悪意を持っているかのようにしておかないと、相手を批判できない(自分達の存在意義がなくなる)って点でそう感じられるのだ。


人間の行動を善か悪かの二元論で論じるのは、わかりやすいんだけど、それを利用する自虐史観の人たちってのは、ロマンチストなんだよね。きっと、『世界の中心で愛を叫ぶ』なんて小説が好きなんじゃないかな?(自分の周りの事象を自分に都合良く解釈して、自分に酔えるって意味でね。私は読んだ事ないけど)『そんなの嫌いだよ』って人がいたら、ごめんなさい。

2008年02月29日

ヒトの行動の予測(Predicting Human Behavior)

20080229_regret.jpgなるほどねぇ、、、ということは、マスコミに携わる人間達には"後悔"ってフィードバックは無いんだぁ。だって、あの報道姿勢は、ある意味予測不能だもんねぇ。

それに、自分達も全然学習してないくせに、他人の事を『過去から学ばない』とか言っちゃうしね。

報道って仕事の黎明期には、嘘や不正があったら真実を伝えるっていう、大きな正義があったんだと思うけど、いつのまにか"伝える事"にプライオリティが移っちゃった。だから、伝える事が無いときには、捏造・・・・・。

感覚の麻痺。

これじゃ、"後悔"もへったくれも無いワナっ!プっ!

Science February 22, 2008, Vol.319

神経回路網は、どれほどうまく、ヒトのインタラクティブな意思決定をモデル化できるだろうか?

最近、ヒトの意思決定において後悔のもつ重要な役割が実証された。

MarchioriとWarglienはこのたび、21種のインタラクティブなゲームにおいて、神経回路網フィードバックを修正し、後悔の役割を取り込んだ(p.1111; またCohenによる展望記事参照のこと)。

後悔をフィードバックに導入すると、神経回路網の有効性は劇的に改善し、ヒトの行動についての予測が、従来の経済学的学習理論よりも正確にできるようになったのである。

Predicting Human Interactive Learning by Regret-Driven Neural Networks
p. 1111-1113.
ECONOMICS: Learning with Regret
p. 1052-1053.


ところで、マスコミのイージス艦と漁船の衝突事故とその後の防衛省・自衛隊に対する報道を見てると、別な意味で怖いものを感じる。

それは、このような"人のミス"に対する突っ込みの厳しさだ。

自分の快楽のために人を無残に殺すことと、仕方のない理由で結果的に人が死ぬ事を区別せず、面白ければどちらでもネタにし、徹底的に突っ込む。

厳しいだけならまだしも、ねじ曲げて伝えられるから、防衛省・自衛隊だって、情報の公開には慎重にならざるを得ない、、、この衝突事故が、実は狂った自衛官の"撃沈ゲーム"だったとしたら、隠蔽って言葉は理解できるけど、そうじゃなくって、一体、何を隠蔽するというのだろうか?医師法21条がらみでも、マスコミはこの言葉を使いたがるけど、今回のスッタモンダ、すなわち国会議員に『医師法21条は死文化します』と言わしめたのもマスコミの体質のおかげと言って間違いないのに、全く、学習しないよなっ!マスコミ・・・・あっ、自分達のせいだって思ってないのかっ?(意味がわかっていないという意味では、木村太郎の麻疹ワクチン有毒発言があるけど、こんな狂ったキャスターを擁護する為に、フジテレビは You Tube に圧力かけてビデオを削除させてるのは、隠蔽とは言わないのだろうか?)

この衝突事故に対する報道の厳しさの大義名分(正当性へのすり替え?)というか、背景にはマスコミの自虐史観があるのは、まず、間違いないのだが、まぁ、100歩譲って、マスコミの自虐史観を肯定するとしたら、その真意は、過去の過ちを"後悔"して二度と同じ行動をとらないようにする為ってことだろう。

でも、"後悔"って、他人から『後悔しろよ』って押し付けられてするもんじゃない。

20080229_understand.jpgマスコミがいくら『解っていないヤツもいるようだから俺が解らせてやるが、旧日本軍は悪だ』『だから後悔しろ。日本人は卑屈にならなきゃいけないんだ』って言ってみた所で、それは、大脳生理学的に言っても意味は無く、行動に反映されない。


で、自虐史観のデメリットを見てみれば、それがエスカレートすると、どうなるか?これが『別な意味で怖いもの』なのだが、、、

『ふざけんじゃねぇ~よ!やってられるかっ!やぁ~めよっと』

・・・・つまり、もう、すでに医療の分野では起こりつつある事と同じことが始まる。自衛官の"立ち去り型サボタージュ"だ。


自衛隊は憲法違反だ!・・・あぁ、そうですか。。。


彼らが『もうやめるよ』って言えば、国防は無し!その結果・・・・は自虐史観の人たちの望む結果なのかな?マスコミが文字通り命を賭けてくれるのかな?ペンを剣に持ち替えてくれるのかな??

そうなったら、悪いのは軍の上層部の、、、、一部の、、、現場の自衛官は悪くない、、、、、色々な言葉を弄して・・・・って始るのだろう。

だけど、そもそも、武力を行使できる集団の善と悪を分離できるなんて、本当に思っているとしたら、それはそれで、まったくおめでたい。宗教を見て見れは一目瞭然。いや、ごく普通の人間の暮らしを観察すれば、人間の二面性を分離する、そんなことが不可能なことくらい簡単にわかるだろう。旧日本軍の一部を悪とするような東京裁判は単にスケープゴートを作っただけだし、中世ヨーロッパの魔女狩りみたいなものだ。


もしかしたら自虐史観のマスコミ人は、国を守ろうって考えている人たちは、どんなことがあっても『もう、やってられるかよ』って開き直らない人たちだと思っているのだろうか?

だとしたら、ただの親のスネを齧っている子供みたいだ。

・・・・・あっ!子供じゃ、しょうがないのかぁ・・・・・


だけと、自虐史観なんて、こんなふざけた考えを持っている人って、日本にどれ位いるんだろう。かなり少ないとは思うんだけど、数は少なくても、ひとつの目的、それも他人の為にがんばっている人にとって、こういう反応をされると、本当にかなしくなってやる気をなくすんだよねぇ。

すでに、厚生労働省では、モンスター患者(私はペイシェントという言葉は使いません。ペイシェントならモンスターにはならない)にやる気を削がれた医療従事者の為の対策会議が開かれていることを、自虐史観の人たちは、重く受け止めてほしいね。自衛隊員がいなくなったら、ホントどうすんの?


p.s.今朝のズーム・イン・スーパー、辛坊さんの毒入りギョーザ事件でのコメントでは、中国側の声明に対する福田首相の拡大解釈を皮肉っていた。。。。マスコミはアレをすっかり事件に仕立て上げて、それが前提で物事が進んでいるようだ。いつのまに???

アレは事件じゃなくって、中国でのデフォルトの農作法の結果なんだけど・・・・・。で、そんな国から、農作物と加工食品を輸入しないような対策を日本政府に考えさせなきゃならないと思うんだけど・・・・。

辛坊さん、福田首相を皮肉くるのはいいんだけど、いつもの調子で『そぉ~~~~じゃナ・イ・ダ・ロ』ってやって欲しかったけど、辛坊さんでも、やっぱりアレを事件にしちゃう方針には逆らえないのかなぁ。。。。

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