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老化とがんをつなぐもの

20080201_mitochondria.gif抗うつ薬服用者が自殺するなぞを解明】で、かぁ~んたんに『赤ワインで寿命が延びる程度なら、わざわざ、抗うつ薬を飲むまでも無いとは思うけど。』と書いたんだけど、よぉ~く考えてみたら、手放しで"赤ワイン"を絶賛出来る・・・・・のだろうか。。。

Nature vol.451 (7178), (31 Jan 2008)

デアセチラーゼであるSIRT1は、酵母の寿命決定に重要な役割を担うSir2タンパク質の哺乳類版で、さまざまな細胞機能や、おそらくは腫瘍形成や老化にも関係していると考えられている。

SIRT1を調節する因子類はよくわかっていないが、今回2つの研究グループが、腫瘍抑制因子DBC1がSIRT1の負の調節因子であることを報告している。

ヒト細胞では、DBC1はSIRT1を抑制することにより腫瘍抑制因子p53のアセチル化を増大し、p53を介するアポトーシスを促進する。

Letters to Nature p.583

Letters to Nature p.587


ってことは、ワインを飲んで SIRT1 を活性化すると『寿命は延びるけどガンになりやすい』っとことなのか??って、これも単純に疑問符が付いちゃうよね!

でも、巷じゃ『ワインは体に良い』ってことになっていて、ワイン飲んで寿命は延びたけどがんで死ぬ人は増えた・・・なんて声は聞かないんだけど・・・。

結局、特定の物質や医薬品などの効果は、一つの作用機序だけで判断しちゃいけないってことなんだよなぁ!一種類の医薬品を飲んだだけで、100~1000の遺伝子が動くって言われているけど、巷で重要視するのは薬理学の教科書に書いてある所謂"作用機序"だけだ。

こんな一つの"カラクリ"だけで、人体への総合的な作用なんて"断言"出来るハズもないのに、一般の人のみならず、我々専門家ですら、総合的に考えて・・・なんてやってない。ここでだって、『腫瘍抑制因子DBC1がSIRT1の負の調節因子・・・・』と SIRT1 の負の調節因子の一つが腫瘍抑制因子 DBC1 だったってだけで、この経路だけで考えると『腫瘍を抑制しようとすれば寿命は短くなる』って事だと、簡単に考えたくなっちゃうのがイケナイのだ。


ワインを飲んだら、確かにp53のアセチル化にブレーキががり機能が抑制されるんだと思う。だけども、それを上回る"何か"ってのが効いてるって事なんだろう。だからこそ、ワインを飲んだってご利益の得られない体質(遺伝子型や遺伝子の反応パターン)の人ってのがいるんだよね。癌抑制遺伝子の転写を抑制するポケモン(Pokemon)のなんかも、関係してんじゃないのかなぁ。。。。


治療薬でも同様なんだけど・・・。


まぁ、基本的には、老化とがんは切っても切り離せなくて、老化すればがんになるってのは、生命が原核細胞で単細胞生物の細菌から真核細胞で多細胞生物へ進化する時に絶対必要だった"ミトコンドリア"を取り込むと同時に抱えてしまった宿命なのだろう。

これは、細かい機序は解らないけど、『がん細胞自殺の仕組み解明 山形大、新治療の可能性も』にも関わる事なんだろうね。

だけど、このエントリーにコメントしてくれた badminton さんもおっしゃっているが、「ガン細胞でミトコンドリアが機能するようにさせれば,自殺(アポトーシス)してくれるの?」って事なんだけど、山形大、その後が無いのは、やっぱり、がん細胞にてミトコンドリアに仕事させるって難しい・・・・?


ところで、ニック・レーン著『ミトコンドリアが進化を決めた』はナカナカ骨のある本で、電車の中で気が散りながらも一つ一つ噛締めながら読んでいるので、まだ、1/4 までしか到達していない。書評は、まだ先だけど、ミトコンドリア、、、細胞小器官の一つ程度の認識しかなかったんだけど、目から鱗が落ちています。

読み終えたときに、私、この辺のシッポを捕まえられるようになっているのでしょうか??楽しみです。

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2008年02月01日 12:05に投稿されたエントリーのページです。

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