経験的には、受容体のコンフォメーションが違うんだろうなって、誰でも思っていたに違いない。だから、私的には驚くには値しなかったんだけど、でも、分子レベルでの“形の違い”がわからなきゃ、対策も立てられない・・・・?
わからなくっても、チャンピックスっていう内服薬は作れたわけだし・・・・?
でも、まぁ、『下手な鉄砲も数打ちゃ当たる』から、もう少し“科学的”に“創薬”出来る・・・・・・・。
これって、凄いことなのだろうか??
あっ!!これが『トリプトファン残基の近傍にある単一の点変異と関連している』って事が解明出来たって事が凄いことなのだろうか??それとも、“立体構造を解析できた”という事が凄いことなのだろうか??
Nature に掲載されるんだから、凄いことには違いないんだろうけど、これは、私にとって『“知らない”という事が、価値の判断すら不可能にする』という戒めにはなったことは間違いない・・・・。よくある事だけど。
生化学:ニコチンの二重生活Nature vol.458 (7237), (Mar 2009)
ニコチンは、嗜癖、つまりニコチン中毒を引き起こす力が極めて高いが、それは脳のアセチルコリン(ACh)受容体に高い親和性で結合することができるからだ。
筋肉のACh受容体は脳の受容体とほとんど同じものだが、もし筋肉の受容体がニコチンにより同じような効率で活性化されれば、喫煙は激しい筋収縮を引き起こすだろう。
このような事態が起こらないことは、薬理学における長年の謎だったが、今回、この2種類のニコチン受容体とニコチンとの相互作用の化学的性質が詳細に調べられ、謎が解かれた。
ニコチン中毒の原因となるα4とβ2という受容体サブユニットへの結合には、水素結合の形成に加えて、ニコチンの正電荷と進化的に保存された特定のトリプトファン残基の間の強い陽イオン-π電子相互作用の両方がかかわっている。
筋肉型の受容体もこのトリプトファンをもっているが、陽イオン-π相互作用が存在せず、水素結合もより弱い。
これは、結合ポケットの全体的な形の差異によると思われ、差異は重要なトリプトファン残基の近傍にある単一の点変異と関連している。
これらの結果は、分子レベルの謎を解いただけでなく、神経学的症状や禁煙に関して治療に使えると思われる新しいニコチン類似体開発のための指針ともなる。
Letters to Nature p.534
今朝の読売新聞に『麻生さんと小沢さんのどちらが首相にふさわしいか』って世論調査の結果が“逆転”して、麻生さんが盛り返した・・・って事が書いてあった。
小沢さんが逆転されたのは、例の“政治献金”によるイメージダウンが響いていると解説している。
国民は、『政治献金は悪いことだ』って思っているのだろう。
政治家は、お金を貰っちゃイケナイものだと思っているとしか思えない、短絡的な調査結果だからだ。
マスコミが『政治には金がかかる』ということを言ってる記憶は無いので、ほとんどの国民は、献金されたお金は、政治家のポケットに入るものだと思っているのかもしれない。
マイコミのイメージ操作は、天下一品、お手の物だから・・・・って事で済ませることも出来るんだけど、国民が“知らない”為に自ら判断出来ずに、誘導された価値判断を下す事になる、、、って現実がある事の方が、恐ろしいんだけどなぁ。
次に引用する論文からも、同様の事が言える。
論文の結果自体、人間も地球上で進化してきた生き物の一種であるという理由で、私は、当然だと思うんだけど、見方を変えれば、医学を科学にしたい人達が作り上げたイメージが、崩壊しつつある“エビデンス”と言っても良いのかも知れない。
現代の医学の最先端においても、素人が経験から来る『まぁ、普通に考えれば当然の結果では?』と思うことに対して、『いやいや、それは素人の浅はかさだよ』と言いたいが為に発展して来た“常識”が生き残っているって事なのだろう。
中途半端に“医学知識”を身につけた素人は、これに簡単に騙されてきた。
そして、現代の第一線の医療人は、騙された“常識”による『病院に担ぎ込まれたのに、何故、死んだのだ?』という疑問から始まる“モンスター患者”出現という形で“ツケ”を払わされているのだ。
重症患者における強化血糖コントロールと標準血糖コントロールの比較Intensive versus Conventional Glucose Control in Critically Ill Patients
The NICE-SUGAR Study Investigators
背 景
重症患者における目標血糖値の最適な範囲は明らかにされていない。
方 法集中治療室(ICU)での治療が 3 日間以上必要と予想される成人患者を、ICU に入室後 24 時間以内に、目標血糖値を 81~108 mg/dL(4.5~6.0 mmol/L)とする強化血糖コントロール群と、目標血糖値を 180 mg/dL(10.0 mmol/L)以下とする標準血糖コントロール群のいずれかに無作為に割り付けた。主要エンドポイントは、無作為化後 90 日以内のあらゆる原因による死亡とした。
結 果無作為化された 6,104 例のうち、3,054 例を強化血糖コントロール群に、3,050 例を標準血糖コントロール群に割り付けた。90 日目の主要転帰に関するデータは、強化コントロール群 3,010 例、標準コントロール群 3,012 例から入手できた。両群のベースライン特性は同等であった。強化コントロール群の 829 例(27.5%)、標準コントロール群の 751 例(24.9%)が死亡した(強化コントロール群のオッズ比 1.14、95%信頼区間 1.02~1.28、P=0.02)。手術を受けた例(外科患者)と手術を受けなかった例(内科患者)とで、治療効果に有意差はみられなかった(強化コントロール群における死亡のオッズ比は外科患者 1.31、内科患者 1.07;P=0.10)。重度の低血糖(血糖値40 mg/dL [2.2 mmol/L] 以下)は、強化コントロール群の 3,016 例中 206 例(6.8%)と、標準コントロール群の 3,014 例中 15 例(0.5%)で報告された(P<0.001)。両群で、ICU 在室日数の中央値(P=0.84)、入院日数の中央値(P=0.86)、人工呼吸器装着日数(P=0.56)、腎代替療法日数(P=0.39)に有意差はみられなかった。
結 論この大規模多国間無作為化試験において、成人の ICU 患者に強化血糖コントロールを行うと、死亡率が上昇することが明らかになった。すなわち目標血糖値を 180 mg/dL 以下にしたほうが、81~108 mg/dL にした場合より死亡率が低かった。(ClinicalTrials.gov 番号 NCT00220987)
本論文(10.1056/NEJMoa0810625)は、2009 年 3 月 24 日に NEJM.org で発表された。
(N Engl J Med 2009; 360 : 1283 - 97 : Original Article)
(C)2009 Massachusetts Medical Society.
医療分野では専門家が理論武装するために作り上げた“虚構(これは言い過ぎかもしれないけれど)”のツケが、そろそろ出始めている現代、政治家、それも、一国の首相の選択をも左右しかねない“選挙制度”の下での、この“恐るべき現象(世論調査”の“ツケ”は、一体、どのような形で現れるのだろうか???
世の中が、しっちゃかめっちゃかになって、誰でも平等に投票権があるっていう“選挙制度”自体が変わるキッカケになれば、それはそれで“良い事”なんだろうけど。(選挙権は個人献金の額や納税額に応じて与えられる、もしくは、選挙権は売買できるのが良いと思ってるもんでねっ・・・金を払ったヤツは、その使い道に厳しい目を光らせるんだからね)
次に引用する論文は、『なんだか、よく、わからない』を助長するだけの代表のようなものだと思う。よくわからない状態にかこつけて、包茎手術の“宣伝”に使われる事がない事を、祈るばかりである。
HSV-2 感染、HPV 感染、梅毒の予防を目的とした包皮環状切除Male Circumcision for the Prevention of HSV-2 and HPV Infections and Syphilis
A.A.R. Tobian and others
背 景
3 件の臨床試験で、包皮環状切除により男性のヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染率が有意に低下することが示された。HIV 陰性の青年男性と成人男性を対象に、単純ヘルペスウイルス 2 型(HSV-2)とヒトパピローマウイルス(HPV)への感染、および梅毒の予防を目的とした男性の包皮環状切除の有効性を検討した。
方 法HIV およびその他の性感染症の予防を目的とした男性の包皮環状切除に関する 2 件の試験に、HIV 陰性で包皮環状切除歴のない 15~49 歳の男性 5,534 人を登録した。このうち、3,393 人(61.3%)は登録時点で HSV-2 血清陰性であった。その 3,393 人のうち、1,684 人をただちに包皮環状切除を行う群(介入群)に、1,709 人を 24 ヵ月後に包皮環状切除を行う群(対照群)に無作為に割り付けた。ベースライン、6 ヵ月後、12 ヵ月後、24 ヵ月後に、HSV-2 感染、HIV 感染、梅毒の検査とともに、身体診察と面接を実施した。また、ベースラインと 24 ヵ月後に、HPV 感染患者のサブグループについて評価を行った。
結 果24 ヵ月後の HSV-2 セロコンバージョンの累積確率は、介入群で 7.8%、対照群で 10.3%であった(介入群の補正ハザード比 0.72、95%信頼区間 [CI] 0.56~0.92、P=0.008)。高リスク HPV 遺伝子型の保有率は、介入群で 18.0%、対照群で 27.9%であった(補正リスク比 0.65、95% CI 0.46~0.90、P=0.009)。しかし、梅毒の発症率には両群間で有意差は認められなかった(補正ハザード比 1.10、95% CI 0.75~1.65、P=0.44)。
結 論包皮環状切除により、男性の HIV 感染率が低下したことに加え、HSV-2 感染率と HPV 感染率も有意に低下した。この結果は、包皮環状切除が公衆衛生上の有益性をもちうることを強調するものである。(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00425984、NCT00124878)
(N Engl J Med 2009; 360 : 1298 - 309 : Original Article)
(C)2009 Massachusetts Medical Society.
私が知る範囲では、“ズルむけチンポ”の方が粘膜の角質化が起こる為に、HIV が“感染しづらい”という理由が一番わかりやすいと思う。誰しも、拳法や空手で拳を鍛えれると、ちょっとやそっとでは“痛まなく”なるというのを知っているはずだ。ぶっちゃけ、その延長線上だろう。
さらに、専門っぽい理由が必要な人には、『亀頭を包んでいる、余分な皮に HIV のターゲットとなる細胞が高密度で存在する為、それを切っちゃえば良い』って事で良いんじゃないのか?
アフリカ大陸では、割礼の習慣がある地域で AIDS 発症者が少ないという事実がある。“割礼”という習慣を“野蛮”であると決め付けた西洋文明(宗教的な側面もあるが)は、高度だと自認していた事を恥じて、謙虚に受け止めるべきだろう。
そして、マスコミは、国民に『自分は、よく知らないから、判断できない』という事を知ってもらえるように行動すべきである。『無知は至福である』『知らぬが仏』なんだから、『(わからないことを)判断なんかしなくていいんだよ』と。日本人に合ってるし。
逆に、判断させたいのなら、“知らせる”べきである。
その“知る”内容なんて、“政治には金がかかる”や“ズルむけチンポ”のようなわかりやすい理由でいいんだからね。
※“ズルむけチンポ”って、放送禁止用語なのかなぁ?!でも、わかりやすいからご容赦!!って事でお願いします。