そのやり取りは後述する事にして、気づいたことと言うのは、微生物は増殖するという事を知識としては知っていても、マスクのインフルエンザ予防効果を判断する知恵にはなっていないという事だ。
これは、おそらく間違いないと確信したのだが、日本でエイズが増えている原因もここにあるんじゃないかと。
『5回のうち、4回もコンドームつけてんだから、ほとんど染んないんじゃない?』
『事実、他のヤツ等も、そうしてて染ってないんだから』
新聞やテレビ、ネットでも良く見かける『インフルエンザの予防に関しては、マスクを過信しないように・・・』にも、理由は書いてないし言ってない。多分、こんな事は誰でも知ってるから、敢えて書かないし言わないのだろうが、、、、
知ってても、知恵になっていないんだから、書かなきゃダメ、言わなきゃダメだと思うんだけどなぁ。
って、わかり易く言えば、ウイルスは体の中で“増殖”するから、1個でも入ったら、“感染成立”って事なんだよね(発病するかどうかは別問題)。1個が2個、2個が4個、4個が8個、8個が16個、16個が32個、・・・・・って指数関数的に増える。
マスクをせずに、最初に10個体に入ったら、最初の増える過程が省略されたのと、同じ事。そして、マスクをしている間は1個も体に入らなかったとしても、24時間、マスクをし続ける事は、不可能。一瞬でもマスクを外した時に、1個が体に入ったら、マスクをしていないのと同じ事。。。。(1個が10個に・・・って言うと『ふーん』だけど、ウイルス暴露が10倍っていうと『うわっ』てなり、マスクをすると1/10に減る、9割カット出来るって言えば『おおっ』ってなるんじゃない?)
5回のうち、4回コンドームつけて性交しても、1回、“生”でやった時に、HIV に遭遇したら、、、、、後の4回は、無駄骨。。。。。。
患者さんとのやり取りは、こうだ。
患『マスクって、効果あるのかねぇ?』
私『インフルエンザの予防って事ですか?(まっ、今の時期だからなっ)』
患『うん、そう。花粉症なんかには、結構イイでしょう?大きさ(粒子径)が違うから、花粉には効くのかねぇ?』
私『うん、いや、粒子径は、あんまり関係ないんですけど・・・・』
私『まぁ、気休めでも、しないよりはしたほうがいいんじゃないですかぁ』
現場での私は、ブログの私と違って、とっても歯切れは悪い。っていうか、予防効果が期待できない理由を時間をかけて説明しても、誰にも大げさな利益は無い・・・・?別に高額なもんじゃないし、後で『マスクしたのに罹った』って文句を言われるわけでもないので、適当にやってるんだけど。。。。気分は悪い。自己嫌悪だ。
わかんなきゃ、時間かけて説明したい。。。。でも、その行為が、経営的にマイナスなら、立場上、背任、、、、、。なんて、大げさに自分を納得させてみたり、、、、。
閑話休題。インフルがエンザなんてのは、結局、どうでもいいんだけど、こんな感覚が蔓延することが、気がかりなのだ。
予防するには、徹底的にやらなきゃならない。
たとえば、後から非難轟々だった空港の検疫。
10人の感染者がいたとして症状の出ている7人をとっ捕まえたとしても、症状が出ていなきゃ3人は見逃されるわけだ。
時間の経過と共に生体で微生物が増殖するのと同じで、集団の中で感染者も増える。
最初に10人が国内に入り込むのと、検疫して3人に減らせるのと、結局は、結果は同じだ。感染者は、時間が経過すれば、同数になる。数時間、遅くなるだけ。現代医学で、この数時間を有効利用出来るかと言えば『NO』だ。
検疫やるなら、全員を空港で最低発病するまでの時間は足止めすべきだろう。そうしないと、検疫の意味は無いのだ。中途半端なら、やらないのと、同じ。(他のクリティカルな感染症ならやってる事。感染経路を鑑み、足止する人は限定されるけど)
でも、たかがインフルエンザだから発病するまでの時間、全員足止めは出来ない、、、、何かやらないと、、、、やっているフリしないと後で市民団体やマスコミが五月蝿いから、、、、そして、挙句の果て、、、
『それはそれで、一定の効果はあった』
・・・・・なんてやるもんだから、、、、
『5回のうち、4回もコンドームつけてんだから、染るワケないよ』ってなっちゃう。
それを助長する、日本人の性質、
・・・・・豪華客船が今にも沈没しようとしていた。
「さあ!救命ボートがあります。海に飛び込んでください!」
船員は叫んだが、まだ多くの乗客達はためらっていた。
「誰が一番に飛び込みますか?」
・・・・・アメリカ人達が飛び込んだ。
「紳士ならば、飛び込めますね?」
・・・・・イギリス人達が飛び込んだ。
「さっき、美人が先に飛び込みましたよ!」
・・・・・イタリア人達が飛び込んだ。
「飛び込むことは規則になってます!」
・・・・・ドイツ人達が飛び込んだ。
「みんな飛び込んでいますよ!」
・・・・・最後に日本人達が飛び込んだ。
・・・・・皆がやっている事は、アプリオリに正しい事だと思い込む性質、
これが、サイアク。
インフルエンザなら、笑い話になることでも、エイズやその他の感染症(強毒性のインフルエンザも含む)じゃ、洒落にならない。
あっ、花粉は体内で増殖しません!花粉がどれだけ吸い込まれるか、、、、によって、症状が決まります。教科書的には抗原抗体反応は、用量依存的なものじゃありません(人の感覚では非常に少量で敏感に反応するから教科書ではこういうことになっているけど・・・)って事になっているが、花粉にある抗原蛋白がエフェクター細胞上のIgEに結合する量は、多ければ多いほど脱顆粒を惹起します。人の感覚では“目くそ鼻くそ”ほどの差でも。
だから、マスクをしている間は、症状が穏やかになります。
ウイルス感染予防とは、基本的に予防のロジックが違います!!!
でも、マスク作ってるメーカーもひどいよねぇ。『花粉、ウイルス、シャットアウト』とか書いてあるし・・・・・。フィルターとしての機能が予防効果として同等に機能するって勘違いを助長させる。。。。。。
『マスク正しく装着しないと、ウイルス感染予防効果は期待できません』。。。。なんて注意書きは“甘い”!!
『家を出てから帰るまで、一回も外しちゃダメ。完璧を期さなきゃ、しないのと同じです』くらい、書けないもんかねぇ・・・・。
たとえ似た状況でも、完璧を期さなきゃ結果が得られない事(デジタル的?)と、適当でも適当に結果が得られる事(アナログ的)が、あるって事を知ってりゃ、、、、、、、、
まぁ、いいかっ。