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少子化対策をただす

20091026_childress_woman.jpgMMJ 10月号、巻頭のコラム『From Palece Side』に、国立生育医療センター名誉総長 松尾 宣武 氏の文章が掲載されている。

この(私の)エントリーの『タイトル』は、氏のコラムのタイトルを拝借したものなんだけど、氏の、虚飾を廃し、一切無駄なく、澱みのない文章に、私は感動して、こんな文章を書きたいと、読み終えてから、ずぅ~と、憧れて続けているのであった。

私の場合、下世話な喩えや、いやみ、こき下ろし、おだて上げ、、、と、とてもセンスの良い上品な文章とはかけ離れてしまっている。。。。はぁ、、、

下は、私の稚拙な文章と比較する為に必要があって引用する。他意は無い。

少子化対策をただす

国立生育医療センター名誉総長 松尾宣武

民主党・政府は少子化対策を発表した。その柱が「子ども手当」である。0歳~15歳までの子ども全員に月額2万6千円を支給する。総額は、税収40兆強の財政で、5兆円に達するという。

「子ども手当」導入は、生殖世代が経済的理由により、生む子どもの数を不本意ながら制限しているという現状認識に基づく。この前提が正しければ、「子ども手当」は出生率向上に有効と期待される。また、「子ども手当」の有効性を示す状況証拠として、子ども手当の引き上げにより、出生率が向上したEU諸国の先例がしばしば引用される。月額2万6千円の「子ども手当」は、フランス、ドイツなどEUの「子ども手当」の水準に順ずるという。

上述の現状認識は、率直に言って同意し難い。少子化の流れは、より根源的なものであり、女性の procreative liberty と深く関わる。大河の流れの如く、滔滔として、どのような方策によっても、揺るがないものと思う。米国においては、移民による人口増加が並行する為、少子化はわが国のように顕在化はしないが、子どもが1人もいない女性は急速に増えており、全米女性のほぼ半数は子どもを持たない女性であるという。少子化問題の研究者である Madelyn Cain 教授によると、子どもを持たない女性(childress woman)の子どもを持たない決断は、若い世代ほど、親や社会の影響を受けにくくなり、より多様で個人主義的なものになるという。

現在、わが国において、少子化が進んだ理由は、かいつまんで言えば、日本人が子育てに積極的な意味や価値を見出しえなくなった事による。「親孝行」や「家の継続」という育児の意味は、戦後社会が否定した。出産・育児が“必然”から“選択”に変わり、若年人口は劇的に縮小した。社会システム(社会保障制度、税制など)も世代間相互扶助(between generation)から世代内相互扶助(within generation)に変わる必要がある。

「子ども手当」は壮大な実験である。「子ども手当」という介入がどれほど出生率を引き上げた場合、政策効果ありと判断するのか、政府は outcome measures を導入する前に示す責任がある。また、補助総額と合計特殊出生率の関連は、単なる関連性か、因果関係によるか、交絡因子を介するものかを示す必要がある。また、サブグループ解析により、「子ども手当」の有効性・無効性を階層別に明らかにする必要がある。このため、study design の説明性とその開示を求めたい。

一見、子どもとその家族にやさしい「子ども手当」は国の債務総額をさらに引き上げ、返済義務を次世代、次次世代に先送りする可能性が危惧される。今後の動向を注視したい。


ちなみに、“交絡因子”とは聞きなれない言葉だと思うので、説明しておくと、、、原因と考えられる要因(予測因子)以外の、結果に影響を与える恐れのある因子のこと。例えば、喫煙者の心筋梗塞のリスクを調べる場合、心筋梗塞になるリスクの高い他の要因(高血圧など)が交絡因子となる。(読み方は“こうらくいんし”だよ)
 
 
 
いやいや、民主党の政策に対しての印象は、氏と同じなんだけど、私が書くと、こんなになっちゃうって例を挙げて、本日のネタにしたい。


民主党が選挙で圧勝した後、若手の一年生議員にスポットを当てた番組があった。。。一日の仕事が終わってから、事務室で帰り支度をしている時に、付けっぱなしのテレビから流れてきた若手議員の集会での話題についてなのだが、、、、

元産婦人科医のその新人議員は、お金がなくて、中絶する夫婦が多い事を力説している。『お金があれば、救える命がある』と。

その話を聞いていた、別の20歳代の若手議員は、鼻息荒く『政治の怠慢ですね。憤りを感じます』と、熱くなっていた。


愕然とした。呆れて、ものが言えなくなった。

ほとんどの場合、金が無いのは、自分たち夫婦が、物欲を満たす為に使いまくった後、残っているお金が少ないってことだろう!ブランドものの洋服、ブランドもののバッグ、はては、眺望の良いベイエリアの高層マンション、、、、そんなものを買い込んだ挙句に、『お金が無いんで、中絶します』なんだから!!

それが証拠に、極端な例では、子沢山家族、、野球チームが出来ます家族みたいな家庭も、日本には存在している。平均的な収入と、今までの控除や扶助があれば、育てていけるはずなんだよ!日本では!!!

日本の政治家もマスコミ並みに、弱者でもないものを弱者に仕立て上げ、誰かを悪者にしてそいつを叩けば結果は得られる・・・みたいな大衆受けのよい言葉を発し、庶民感覚に与し易いところがあるけど、もしかしたら、本物のバカかもしれないって、思った。


となっちゃうところを、、松尾 宣武 氏は、『少子化の流れは、より根源的なものであり、女性の procreative liberty と深く関わる。・・・・・現在、わが国において、少子化が進んだ理由は、かいつまんで言えば、日本人が子育てに積極的な意味や価値を見出しえなくなった事による。・・・・・出産・育児が“必然”から“選択”に変わり、、、、、』と、さり気なく、力強く書いている。


民主党のその新人議員は、産婦人科医をしていたという。オイオイ!一体、この現状認識の違いはなんなのだ??

多分、自分の存在を示したいパフォーマンスなのだろうが、本気にしちゃう馬鹿な新人議員への影響をどうするつもりなのだろうか??

金ばら撒いた後、子ども増えなかったら、誰が責任とるんだぁ、ああっ??


って、私なら書いちゃうところを、『「子ども手当」は壮大な実験である。「子ども手当」という介入がどれほど出生率を引き上げた場合、政策効果ありと判断するのか、政府は outcome measures を導入する前に示す責任がある。また、補助総額と合計特殊出生率の関連は、単なる関連性か、因果関係によるか、交絡因子を介するものかを示す必要がある。また、サブグループ解析により、「子ども手当」の有効性・無効性を階層別に明らかにする必要がある。このため、study design の説明性とその開示を求めたい。』と、こうなるんだからねぇ!!


う~ん、素晴らしい!!


私も、こんな、知的でクールな文章を書いてみたいものだ。。。。。


ところで、本日、薬剤師会(薬剤師連盟)から、私宛に封書が届いていた。現在、浪人中の元参議院議員の後援会名簿を作るので、周りの人を巻き込んで、1人でも多くの署名を集めてくれというものだった。。。

その記名用紙の紹介者欄には、既に、私の名前が印刷されている・・・・ということは私の連盟への貢献度が、一発でわかってしまうという仕掛けになっている。


---冗談じゃない---


政治信条と思想の自由は、憲法で保障されているはず!!働くようになって、自動的に薬剤師会に入る事になったが、選挙の応援なんて、約束した覚えはない。


私は、生理的に嫌いな“菅直人”だが、彼が、タバコ税の増税を目指していると聞くに及んで、野党に下る前に、是非、実現させたいと思っている。加糖飲料への課税を調べている中で知ったのだ。私は、これも法制化すべきだと思っている。公衆衛生や国民の健康増進の為には、必須なものだと思う。。。。

なのに、薬剤師連盟の推す何某は、ポリシーが曖昧で、『なに言ってんだ?お前!!』『そんなこと、世の中の為になるのか?効果あるのか??』ってなっちゃうから、話にならないのだ。好きでも嫌いでもないけど綺麗ごとばっかり、(我々薬剤師に)受けのよい事ばっかり言う奴は、信用しない事にしているもんでね。。。


あっ、この辺を、さらりと言うとすれば、、、『今後の動向を注視したい。』でまとめるのが良いのかなっ?(でも、俺が言ってみても、ぜんぜん、迫力無いよなぁ!)

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2009年10月26日 17:15に投稿されたエントリーのページです。

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