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リスクに基づいたスタチン療法 と 日産のサービスキャンペーン

20100222_pride%20of%20place.jpgやっと、ここまでたどり着いたかっ!!って感じ。これで、徐々にコレステロール神話が崩壊し、本当にリスクの高い人に、抗炎症薬※としてのスタチン薬を投与することが可能になるのだろう。※抗ras効果を抗炎症薬として考えるんだけど。

高感度C反応蛋白の測定と組み合わせれば、NNT が 100 以上などという、現在のスタチン薬の汚名も返上できるんじゃないかな。

思い起こせば、このスタチン薬、世の中に登場したころは、『水溶性か脂溶性か・・・』なんてショボイ性質に注目が集り、釣られるヤツがいたり、その挙句、開発者自らが「It is not science , but business.」なんて言ってみたりと、、、何かとお騒がせな薬だった。(今は、transporter でその辺は解決!)

スタチンは、武田薬品の、今は亡きセリバスタチンにより、“抗炎症薬”として認知されそうになるも、副作用により製造中止に追い込まれたことによって、あえなく頓挫。そんな時に、強力にコレステロールを下げるアトロバスタチンが登場。また、世の中は、コレステロールを下げれば、心血管疾患を予防できる・・・との方向に向かってしまったのだ。。。。

脂質代謝機構の解明という点で、生命科学には大きく貢献したスタチンだけど、脂質代謝は本来栄養学の範疇。機構が解明されても、直球ど真ん中って感じで病気の治療には役立たなかった。生命が“生きてる事”の本質にも迫る分野だから、当たり前なんだけど。

でも、今まで知られていなかった生命の仕組みが明らかになれば、その仕組みで病気を説明したくなるのは、人の子の性。。。。。人情というもの。

当時、知的好奇心が満たされたが故の結果、病気の原因として脂質代謝の平均値からの乖離(個体間のバラツキ)を“悪い事”としてスタチン系薬剤の服用を推し進めるのはいたしかたなかったのかもしれないけど、それを今でも利益至上主義の結果としてスタチン系薬剤の服用を推し進めるのは、それこそ“悪”だと言える。

栄養の代謝においては、個体間にバラツキがあるのは、生命のロバスト性を確保する為に当然の事だ。わかってみれば、何のことは無い。栄養の代謝だけでなく、同じ環境においてさえ、遺伝子の発現やプリオンの代謝だって、バラエティに富むのだ。あたかも、物理学の法則、エントロピーは増大する方向に、、、、、って事。っていうか、エントロピーを小さくする事で、生命は維持される。完璧に小さく出来ないことが、ロバスト性を生んでいるとも言えるのでは?


脂質代謝を、医学(病気治療の延長線上)から眺めている人達にとっては、なかなか認めたくない事実かも知れない。この疫学調査の結果は。

でも、そんなものなんじゃないかな。生命の仕組みは、まだまだ、とんでもなく奥が深いって事だね。

つい先日、NHK で理研の上田泰己氏をフィーチャーした番組をやっていた※。名前と研究は“理研ニュース”を読んでいるので知ってはいたのだが、どんな人物なのかは知らなかった。この番組で彼の人となりを知ることが出来て、非常に有意義だった。そして、若いのにびっくりするとともに、「科学は人類を幸せにする為の万能薬ではなく、ある時は夢を諦めさせる事にもなる」という考えに感銘を受け、ファンになってしまった。スゴイ科学者だ。そして、とんでもなく羨ましい人生を歩んでいる事に、羨望と軽い嫉妬も覚えてしまった。


※ビデオに撮ってあって、それを昨日見たのだった。インスパイアーされてしまって、今日はこんなエントリーになってしまったのでした。。。。

Risk-Based Statin Treatment

2010 February 11

幅広く推奨されている「目標に到達するよう治療する(目標到達)」ストラテジーは、National Cholesterol Education Program(NCEP)ガイドライン(http://www.nhlbi.nih.gov/guidelines/cholesterol/dskref.htm)の基盤であり、従来の冠動脈リスクファクターおよび冠動脈疾患(coronary artery disease:CAD)リスクを評価し、スタチンの用量を漸増して低密度リポ蛋白質(low-density lipoprotein:LDL)コレステロールの目標を到達するよう追求する。コンピュータによるシミュレーションモデルを用いて、2種類の異なるストラテジーによる5年間のスタチン療法が生涯にわたって与える効果が推定された。


目標到達ストラテジー(標準ストラテジー、もしくは選択するか随意の強化治療(optional intensification)に関するNCEPガイドラインに従い、スタチンを処方する強化ストラテジー)

リスクに基づいた単純なアプローチ(CADリスクが5~15%の患者にはsimvastatin 1日40mg、15%を超える患者にはatorvastatin 1日40mg、用量調節は行わない)
心筋梗塞の既往のない患者100万人(年齢範囲30~75歳)をモデル集団とした。分析では、ストラテジーにかかわらず、患者の約70%は同様の治療を受け、14%はリスクに基づいたアプローチでより強度の高い治療を受け、17%は強化目標到達アプローチでより強度の高い治療を受けることになることが示された。しかし、リスクに基づいたアプローチの方が、強化目標到達アプローチと比較して、より多くのCADイベントを予防する(治療患者数1,000あたり62対15)。

コメント:リスクに基づいた単純なアプローチでは、スタチン投与を受ける人がより少なく、より多くの有害心イベントが予防された。これは、CADリスクは高いがLDLコレステロール値が低い多くの人が、このアプローチでスタチン投与を受けることになるためであると説明される。反対に、NCEPのアプローチは、より多くの人(LDLコレステロールは高値だが心リスクの低い人)がスタチン投与を受けることにつながる。このシミュレーションモデルから、妥当な、そしておそらくより良い選択肢は、用量漸増を行わず、CADリスクのみに基づいてスタチン療法を実施することである。2009年、米国で未治療の高脂質血症の有病率が高いことに関してコメントしたエディトリアル執筆者も、同様のストラテジーを提案した(日本語版Journal Watch Dec 17 2009)。

— Richard Saitz, MD, MPH, FACP, FASAM

Published inJournal Watch General Medicine February 11, 2010

Citation(s):

Hayward RA et al. Optimizing statin treatment for primary prevention of coronary artery disease. Ann Intern Med 2010 Jan 19; 152:69.
Original article (Subscription may be required)
Medline abstract (Free)


さて、話は変わって、愛車 GT-R 、昨日は日産のサービスキャンペーンのお知らせに従って、無償の修理を受けてきた。

トヨタが悲惨な目に逢っているこの時期だからこそ、出来た事なのかも知れない(って、担当氏も冗談交じりに言ってた)。

先週金曜日の夜、ディーラーの担当者から連絡を受け、日曜に作業予約し、1時間ほどの処置を受けてきたわけだが、不具合やミスは、素直に認めて対処してくれると、こっちは、大変、気持ちいい!!

(・∀・)イイ

トヨタに何があったのかは知らないが(一部では、民主党の沖縄基地対応に対する報復ともいわれている)、プライドがあったが故、こんなになってしまったのかもしれない。

自分にミスはないというプライドが。

LDL-コレステロールと心血管系疾患の因果関係を、意固地になって主張し続けると、トヨタになっちゃうかもよ!!

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2010年02月22日 12:15に投稿されたエントリーのページです。

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